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2005年8月26日:パインズクラブ通信 第165号

         
  • 公開日:2022年8月11日
  • 最終更新日:2022年8月20日

暦の上では・・・

8月も残り1週間を切りました。
そして関東地方は台風の影響でこのところ涼しい日が続いておりました。

熱帯夜から開放された夜は実によく眠れ、ご飯もおいしくもりもり食べられ、なぜか無性に運動や読書なんかもしたくなり、はたまたふと聴こえて来る虫の声に涙したりなんかする私です。もう秋ですねえ・・・

あー、いけません、いけません。まだ夏は終わってはいけないのです。

せめて8月中は太陽がギンギンに照って気温も高く、セミはシュワシュワ鳴き、ヒマワリは中空を見据えてキッと屹立し、子どもは歓声と水しぶきを上げ、かあちゃんは大いびきで昼寝をし、犬は夏バテで食欲がなくなり、猫はコタツで丸くならなきゃいけません。

しかし北の大地の小学校などではすでに2学期も始まり、やはり秋はそこまで来ているようであります。しみじみ・・・

おっと!いけないいけない・・・また弱気になってしまった。

なあに、空を見上げれば台風一過の青空が広がり、セミもシュワシュワジジジと鳴いております。
昨夜の強風で倒れてしまったヒマワリも、大きな花を柵にもたせかけながら満面の笑みを浮かべております。ひひひひひ・・・

そうです、まだ夏なのです!

子どもたちよ!
太陽の子よ!
夏はまだまだ終わっちゃいないぞ!
遊んで遊んで遊び倒してやれ!
ははは!はははははは!

・・・

とにかく子どもの頃は8月いっぱいは「夏!」と思っておりました。「立秋」も「処暑」も関係なく「夏は永遠に続くのだ!」って、そんな風に思っておりました。

それなのに大人たちは8月に入るとすぐに「残暑」なんて言葉を使って、やたらと夏を早仕舞いしようとするわけですよ。
それじゃあ夏があんまりじゃあござんせんか。
せっかくやってきた夏が不憫で仕方ありやせんぜ、だんな。

だいたいなぜわざわざ「暑さ」に「残」をつけるのでしょう。
冬の時は「残寒」なんて言わないくせに・・・

あー、

それだけ夏が気になるってことかあ。

冬の場合は寒さが緩んで来ると、もう気分は春の方に行っちゃって、行く冬を惜しむなんてことはしないのでしょう。歩き始めたミーちゃんも、どじょっこだのふなっこだのも、おんもに出たいと待っているのです。
つまり冬が終わり春が来ると、万物はみな活動期に入り、みんなしてゾロゾロゾロゾロ出てくるわけですね。大変にぎやかになるわけです。

ところが、夏が終わって秋になってごらんなさい。

「今はぁ~、もう秋ぃ。誰もいない海ぃ~」

ってね、

誰もいなくなっちゃうんですよ。

そんなわけでみんな夏が好きなんですね。「暑い暑い。もう夏なんか大っ嫌い!」なんて言いながらも、心の中では夏を好いているわけです。

だからわざとつれないそぶりで「立秋」なんて言っちゃってさ、あれは夏の気を引こうとしてんのね。

「あたしゃあんたのことなんか好いちゃいないのさ。なにさ、あんたなんかただの残暑じゃないのさ!」

なんてね。

もう、

素直じゃないなあ、大人たちぃ~!

徹底的に夏を楽しみましょう!

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

中国の陰陽五行説では季節と色を組み合わせて「青春」「朱夏(しゅか)」「白秋(はくしゅう)」「玄冬(げんとう)」なんてことを言います。
これは人生にもなぞらえて使いますが、青春以外はあまり有名じゃないですね。

でもまあ、そんなわけで夏は「朱」つまりは赤なわけです。いかにも激しく元気がありそうじゃありませんか。

美空先生も歌っておりました。

「真っ赤に燃ぉ~えたぁ~、太陽だぁ~からぁ~」

ってね。

「真夏の海はぁ~、恋の季節なのぉ~」

ってね。

とても勢いのある歌で、ついつい美空先生もミニスカートをはいてしまうくらい気分が盛り上がるのが「夏」なのであります。

とまあ、そんな風に「まだまだ夏だい!」って言い張るのは、自分の夏休みがこれからだからなのであります。
もうすでに夏休みを取られた方は、「あー、アジアジ。まったくいつまで暑いつもりだろ。早く秋が来てくんないかなあ」なんてことを思っているのでしょうが、私にとってはそうは行きません。これからやっと夏を迎えるわけです。

スイカに花火に夕涼み、海だ山だ高原だ、怪談話に肝試し、たったひとりの盆踊り・・・

やっぱり夏休みをずらして取るっていうのは寂しいもんですねえ。

まあせめて、昼間っからビールくらいは飲ませてもらいましょうか。

と言うわけで、さっそく冷蔵庫から冷えたビールを出して参りました。
枝豆もたった今茹で上がりましたので、倒れたヒマワリを眺めながら一杯やらせて頂きます。

それでは栓を抜きます。

シュカッ!

あっ、

やっぱりまだ夏だ!

私もこの夏休みが終わったら、素直に秋を迎え入れることに致します。

その時には、盛大なハクシュウを持ってね。

では、

只今より、夏休みに入らせて頂きます!

また来週!

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