写真は風景を切り取るだけでなく、今この一瞬の「時」というものも永久に保存し続けてくれます。実にすごいことです。
さてここはインドの小さな写真屋さんです。看板に「スタジオ」とありますので、ここで記念撮影などもしてくれるのでしょう。インドではまだフィルム式のカメラが一般的なのですが、最近はデジタルカメラやカメラ付携帯電話なんてものが出始めておりますので、そう遠くない将来、日本のようにデジカメ主流の時代が来ることでしょう。それはつまり、時を記録する方法が時の流れに流されて行くってわけでありまして、こうした昔ながらの写真技術しか持たないお店(と、勝手に決め付けてもいけないのですが・・・)は、だんだん仕事が少なくなっていくことでありましょう。
と、そんな店の中を覗きますと、そこにはここの主人であろうじいさんが、本を読みながら客待ちをしています。
で、その姿がなんともいい雰囲気でしたので、じいさんの許可をもらって、はい、ぱちり!
今この瞬間のじいさんをカメラに収めました。
撮った写真のじいさんはカメラの方を見ることもなく、元と同じように本に目を落としていました。 それは自然な感じでよかったのですが、私がじいさんに「写していい?」と聞きながら掲げたカメラがデジタルカメラだったので、がっかりしてうつむいてしまったという可能性もあるのかも・・・と思った次第なのであります。
じいさん、現像に出せなくてごめんよ。
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