browser icon
You are using an insecure version of your web browser. Please update your browser!
Using an outdated browser makes your computer unsafe. For a safer, faster, more enjoyable user experience, please update your browser today or try a newer browser.

2010年8月13日:パインズクラブ通信 第388号

         
  • 公開日:2022年8月18日
  • 最終更新日:2022年8月21日

その後いかがお過ごしでしょうか。

最近アニメソングをフランス語でおしゃれにカバーしたアルバムが注目されているようです。

その中には私の大好きな「天才バカボン」の歌も入っていて、フランス人の女性歌手が雰囲気たっぷりに「ヴァァ~クァ、ヴォ~ンヴォン」と歌っているのですが、「バカボン」みたいに語尾に「ボン」が付く言葉というのは、元々なんとなくフランス語っぽい感じがするのであります。

ということで、オ・ヴォ~ンのお休みに入っている方も多いかと思いますが、このメルマガはいつものようにお届けさせて頂きます。

さて、夏と言えば肝試しです。

いえ、もちろんそれだけが夏というわけではありませんが、肝試しの側からすれば、やはり夏が一番最適な季節だと思うわけです。

私は小学6年生の時、学校で行ったキャンプで初めて肝試しというものを体験しました。

山の中でのキャンプでしたが、肝試しは車も通れるような道で行われ、歩く距離はせいぜい500mくらいだったと思います。
それでも真っ暗な山の中の道を歩いて行くというのは実に恐ろしかったのです。
しかも女子が二人一組で歩くのに対し、男子は一人で歩くことになっていて、あの暗闇の中を一人で歩いて行かなければならないのかと考えると、もう怖くて怖くて仕方がありませんでした。私はこの時ほど自分が男に生まれたことを後悔したことはありません。

さらに恐ろしかったのは、私が出発する順番が最後の方だったことです。
そりゃあ最初に行けと言われてもいやなのですが、最後の方というのもいやなのです。でもやはり真ん中あたりでも怖いのです。

しかしそんな事を考えている間にも肝試しは粛々と進められて行き、ひとり、そしてまた一組(女子ですね)と次々に闇の中にクラスメートが消えて行きました。
私はそんなクラスメートの後ろ姿と、次第に少なくなって行く見送り組の人数を交互に見ているうちに、なんだか自分だけが取り残されてしまうような気持ちになり、これから歩かなければならない暗闇への恐怖心もさることながら、孤独感から派生する恐怖心にも身をさいなまれていたのであります。

ああ、この感覚は確か、九九の七の段でつまずいた私を尻目に、クラスのほとんどの人たちがすらすらと暗唱できるようになってしまい、ついにはクラス全体での七の段の大唱和になった時の私の孤独感によく似ています。

なんてこった・・・楽しいはずのキャンプが台無しじゃないか。

とにかく自分の順番を待つ間にも、いろんな恐怖心がどんどん増幅されて行ったわけですが、そんな私の恐怖心が最高潮に達したのは、今まで何人ものクラスメートたちが消えて行った暗闇から、突如として顔から血を流した男が現れた時でした。

その男は・・・いえ、それは男というか、男子でした。

もっとはっきり言えば、先ほどここを出発して行ったよりちゃんなのです。

よりちゃんはこめかみ付近から血を流し、先生に付き添われて戻って来たのです。

もしかしたら吸血鬼が出たのか!

その場にいた生徒たちはざわめきました。

しかし首筋ではなくわざわざ硬そうなこめかみに喰らいつく吸血鬼がいるはずもなく、よりちゃんはコースの途中の藪に身をひそめ、やってくる生徒を驚かせていた先生の仕掛けにまんまと驚き、走って逃げようとして転んで怪我をしてしまったのでした。

もしかしたら今ならこういう事態になると、口うるさい親からの抗議を考慮して、とりあえず肝試しはそこで中止となるのかもしれませんが、昭和40年代ではそんなことはありません。教育ママゴンという言葉はあっても、モンスターペアレンツなどという言葉はなかったのです。

ということでそのまま肝試しは続行され、ついに私の出発する番が来たのですが、先ほどの一件で「途中に先生が隠れている」ということがわかってしまった上に、これ以上の怪我人を出してはいけないという先生の配慮から、驚かし方もなんとなく手加減しているというのがありありとわかってしまい、なんだか思ったほどの怖さがなかったのでありました。

それでもこの体験は私の脳裏に深く刻み込まれたようで、私が大人になって市内の小学生を集めて同じ場所でキャンプを行った時にも、プログラムに肝試しを盛り込みました。

その時は屋外ではなく、キャンプ場の施設の大広間にコースを作っての実施となりましたが、メンバー自作のかなりリアルな生首などの小道具が充実していた上に、本物のお坊さん(メンバーにいたのです)がコースの途中に鎮座してお経を上げたりしていて、それはそれは子どもたちにとって恐怖のひとときになるとともに、そのキャンプのことが深く脳裏に刻み込まれたことでありましょう。

以前このメルマガにも書きましたが、恐怖心は記憶に強く作用しますので、この夏の思い出は「肝試し」という定着剤でもって、脳裏の印画紙にしっかり焼き付けてしまうというのはいかがでしょうか。

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

といったところで今回のメルマガはこれでおしまいです。

今年はお盆の最中でも高速道路の割引が土日だけというのに加え、台風の影響なんかもありまして、いつにも増して帰省も大変かと思いますが、どうぞ安全に楽しい夏休みをお過ごし下さい。

それでは次回まで、

ごきげんよう!

次のページへ行く

目次へ行く目次へ行く

ページのトップへ戻る