この写真を撮影したのは、ラジャスタン州ジョドプールにあるメヘランガル城塞です。
ジョドプールはブルーシティと呼ばれており、その名の通りこの街の建物の多くが青色に塗られています。
そんなジョドプールの小高い丘にひときわ高く大きくそびえ立つのがメヘランガル城塞です。ジョドプールの街並みもこの城塞から見下ろせば、そこがまさしく「ブルーシティ」であるということが一目瞭然です。
この城塞は今でもジョドプールを築いたマハラジャの末裔の所有物であり、自らが運営する組織によってその一部を開放し観光収入を得るという、なかなか堅実な経営を行っていることもあり、内部は極めて良好な状態で保たれています。
とは言えやはりそこは歴史的建造物でありますから、かつてのようなぴかぴかな美しさではなく、歳月を経た深みのある渋い美しさを随所に湛えているのです。
この窓の木の質感や向こうに見える装飾出窓もみな、決して見せかけのテクニックでは出せない味わいを感じさせてくれるのでありました。