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2003年10月24日:パインズクラブ通信 第51号

         
  • 公開日:2022年8月8日
  • 最終更新日:2022年8月20日

暦の上では・・・

今日は「霜降」だそうです。

牛にほどよく脂がついて霜降り肉のおいしい季節となり、朝玄関先で靴を履いているお父さんの背中に「お父さん、今夜は奮発してすき焼きにでもしましょうかねえ」などとお母さんが言い、「おっ、じゃあ今夜は寄り道せずにまっすぐ帰って来るとするかな」などと、少し微笑みながらお父さんが答える・・・

いいえ・・・違います。

これは「そうこう」と読み、二十四節気のひとつで「朝晩の気温が下がり霜が降り始める時分」という意味だそうです。 なんだつまんない・・・

たしかに東京も今朝はちょっと寒かったです。さすがに霜にはまだお目にかかりませんが、そろそろ暖房器具を出さなければならない季節です。

さて、先日久しぶりにカラオケに行きました。

久しぶりとはいえ、私も「通信カラオケ」というものは知っていました。でも、何社もの「通信カラオケ」が同時に使えるというシステムは知りませんでした。部屋には各社の曲目本が積まれていてその中から適当に選ぶのですが、曲目のコード番号に加えて各社の識別ボタンも押さなければなりません。

え~と・・・02222の・・・JY・・・ピッ!

*注:ピッ!は送信をイメージしたもので実際の操作音とは異なります。

こんな感じでリモコンを操作します。するとちゃんと選んだ曲目が配信されて来ます。(あたり前ですが)

さらに飲み物や食べ物にもコード番号が付いていて、やはりリモコンで注文するのです。

え~と・・・ビールは・・・012・・・で・・・3杯・・・・ピッ!
あとは・・・ヤキソバ・・・1326・・・で・・・1皿・・・ピッ!

*注:ピッ!は送信をイメージしたもので実際の操作音とは異なります。

するとちゃんと注文したものが配信されて・・・

さすがにこれは係りのおにいさんが持って来ました。マイクの先からヤキソバがうにうにと出てくるというわけではありませんでした。

これは一見便利そうなシステムなのですが、リモコンの操作をおにいさんから習っただけで貴重な15分が過ぎてしまいました。しかも私らの年代は新曲を歌うこともありませんので、あんなに膨大な資料を渡されても探す時間がかかるだけ迷惑です。

それにしてもカラオケというものはずいぶん変化を遂げて来ました。

最初の頃はスナックなどに設置してあり、曲目も演歌が中心で、完全におじさん向けのものでした。曲は8トラと呼ばれるでっかいカセット式のテープに4曲入っており、太ったスナックのママなどが「次、ミヤちゃん何歌う?」なんていいながら、カセット挿入口にがっちゃんこと挿し込んだりしていたのです。当然画面などありません。ミヤちゃんは薄暗い店内で歌詞カードを見ながらマイクを持って歌います。

そのうちすみっこに小さなステージを設置するという店が現れました。そこにはマイクスタンドと譜面台などがあり、ちょっとしたスポットライトもついています。このスタイルが確立されると、歌う人は必ず立って歌わなければならなくなりました。ちなみに私は初めてカラオケボックスに行ったとき立ち上がって歌おうとして、周りの若い人に驚かれました。

またカラオケの装置もどんどん進化して行き、レーザーディスクとVHDの登場により、「カラオケ映像化」の時代へと突入して行ったのであります。

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

レーザーディスクはパイオニアの開発したもので、つい最近まで現役で映画のソフトなどを販売していましたのでご存知の方も多いと思います。
一方VHDは松下電器などが中心となって開発したものでした。VHDもディスク型のソフトなのですが、レーザーディスクが光を使うのに対してVHDは磁気記憶方式でした。さらにVHDはディスクがむき出しになっておらず、プラスチックのマガジンに収納されており、機械に差し込むと機械がディスクだけを持って行き空のマガジンを返してくれるという、なんとも面倒くさい方式でした。そのためか、あまり社会的に認知されずに消えてしまいました。ちょうどLカセットのような感じです。

まあとにかくカラオケは「映像」という武器を持つに至り、いわば「第二世代」へと突入したわけです。

そして、その後は前出の「通信カラオケ」という「第三世代」への移行に伴い、新曲などもすばやく配信できることから若者に受け入れられ、現在のカラオケボックス全盛期となりました。

さて、そんなわけですから、カラオケボックスは若者だらけです。あちこちのボックスから防音ドアを突き破って若者の叫ぶような歌声が漏れて来ます。さらに歌うだけではなく飛んだり跳ねたりしているようで、こちらのボックスにまで振動が伝わって来ます。これはまさに画面に歌詞が出るからこそできることで、酒場のすみで背中を丸めて歌詞カードを見ながら歌っていたミヤちゃんは決して飛んだり跳ねたりせず、自分の人生に重ね合わせた演歌をしみじみと歌っていたものです。きっとミヤちゃんはこんなカラオケボックスには来ないでしょう。

私らはミヤちゃん世代ではないけれど、若いやつに対抗しなければならないと思い、なるべくノリのいい曲を選ぶことにしました。

俺たちだって若い頃は世間に反抗するような歌を歌ったもんだ!見てろよ! いや、聴いてろよ! 若いやつ!

そうだなぁ・・・手始めに「戦争を知らない子供たち」でも歌うか・・・・

髪の毛がぁ~長いとぉ~、許されぇ~ないならぁ~

かつて「長くて許されなかったもの」もすっかり少なくなってしまい、しかも元気よく歌い始めたところにビールなどが運び込まれて来ると、つい歌声も小さくなってしまう私らだったのでした。

「子ども笑うな来た道じゃもの、年寄り笑うな行く道じゃから」

それでは、また来週!

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