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ちょっとハラハラしてしまうのだ:インド女性のスカーフ

         
  • 公開日:2012年5月10日
  • 最終更新日:2022年7月22日

昨今のインドでは、女性がバイクを運転することなどさして珍しくもなくなったが、パンジャビスーツ姿で長いスカーフを翻して疾走する姿を見ると、なんとも危なっかしく思えてならない。この長いスカーフは「ドゥパッタ」と呼ばれパンジャビスーツには付きものであり、これをしないと「様にならない」というより「恥ずかしい」と思うレベルのものらしい。

しかし高速で回転する部分のある機械の近くでは、このスカーフの端が巻き込まれる危険がある。実際私も目の前でおばさんのスカーフが大きな扇風機のプロペラに持って行かれるのを見たことがある。
その時はスカーフはスルッとおばさんの首から外れ、プロペラの回転軸に巻きつくこともなく反対側に(扇風機なので背面から吸い込まれて前面に)吐き出されたので、おばさんは何事もなかったかのようにスカーフを拾い再び首に巻いていたが、あれは一歩間違うと恐ろしいことになっていたと思う。私は扇風機に首を絞められるおばさんの顔など見たくないのである。

その点日本の法律や規制というのは安全基準に関してなかなか厳しい。
かつて日本経済が元気で日米間に「貿易摩擦」などという問題が存在していた頃、日本市場になかなか食い込めないアメリカの自動車産業界から「日本の規則は厳し過ぎる」という声が上がった。その中のひとつにバンパーとボディーの隙間(今の車のデザインじゃわかりづらいけど)の規制があり、確かそれを「キモノ・キャッチ・ルール(バンパーの出っ張りが着物の裾を引っかけるという意味)」とか呼び、バカげた規制であると非難されていたと記憶している。

確かにあまりにも厳し過ぎる規制は産業発展の妨げになるかもしれないが、あきらかに危険と思われるものは事故が起こる前に対処する必要があろう。

なのでインドも今こそ「ドゥパッタ・キャッチ・ルール」なるものを発令したらどうかと思う次第なのである。まっ、余計なお世話かもしれませんけど。

インドの伝統工芸細密画