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相変わらずの憩いの場ではありますが・・・:ムンバイ

         
  • 公開日:2010年8月9日
  • 最終更新日:2022年6月3日

ここはムンバイにあるレオポルド・カフェというお店です。
9年ぶりに訪れたムンバイで、まず初めに行ったお店がここでした。思い起こせば9年前、一週間以上も続いた下痢ですっかり疲れ果てた私の胃腸を、このお店の「レオポルド・スペシャル・ライス」という名のあんかけご飯が優しく癒してくれたのです。まあ量は決して優しくなどなく、半分がた残してしまいましたが。

でも今日は軽めにサンドイッチとコーヒーの朝食です。
なにしろ私は今朝夜行列車でムンバイに到着したばかりで、少々疲れていてあまり食欲が湧かないのです。といっても実はこのサンドイッチ、中にはスライスしたマトンが挟んでありまして、それほど軽くはないのです。それどころかマトン特有の匂いもちょっと鼻について、ちょっと食べづらいというのが正直なところなのです。

さて、ここレオポルド・カフェは外国人旅行者にとても人気があり、いつもたくさんの外国人で賑わっているお店なのですが、2008年11月26日に発生した同時多発テロの標的のひとつとなり、10名の尊い命が奪われてしまった所でもあります。

そんなこともあり、私は入口がよく見渡せる位置のテーブルに座ったのですが、やはりつい「もし今自動小銃で武装したテロリストの襲撃を受けてしまったら」なんてことを考えてしまうのです。
そして、「その時はこのテーブルのすぐ横にあるこの柱の陰に身を隠せばなんとかなるかも・・・」なんてことを思いながら、あらためてその柱をまじまじと見てみましたら、そこにはなにやら荒っぽくノコギリで引いたような跡が・・・

アァ・・・コレハモシヤ・・・

と、近くにいた店員に確かめてみましたら、はたしてそれはテロリストの凶弾による弾痕とのことでした。弾丸は年季の入った木製の柱(正確には柱を覆う木製の装飾カバー)の表面をえぐり取るようにして貫通しており、そんなものが店内に向けて無数に乱射されたかと思うと、不幸にしてその場に居合わせてしまった人たちの恐怖心というものがありありと目に浮かぶようで、あらためてテロの恐ろしさを実感致しました。

このお店は襲撃の4日後、「テロには屈しない」との決意を新たに営業を再開したのですが、先ほどの柱以外にも店内の至るところ(下の写真の天井の丸囲み部分など)に銃撃による弾痕や、派手にひび割れた大きな鏡などがそのまま残されていて、来店する人々に襲撃の凄まじさを伝えるとともに、再び同じ惨劇を繰り返させないためのメッセージを発信しているのです。しかしこのお店が、ムンバイを訪れる旅行者にとってのオアシス的存在であるということには今も変わりなく、今日もまたたくさんの外国人が来店しては、ビールのグラスを傾けていたりするのであります。

平和って、本当にいいものですね。

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インドの伝統工芸細密画