インドで宿に泊まる時には、パスポートの提示を求められます。
まあたまに見せなくても泊まれたりすることもありますが、原則外国人はパスポートを差し出すことになっています。
クイロン(コッラム)のホテルに泊まった時も、フロントで所定の事項(どこから来たとかどこへ行くのかとか)を用紙に記入するとともにパスポートを差し出しました。ホテル側はそれのコピーでも取るのでしょう、「パスポートは後で部屋に届けるから」ということでした。
で、やがて部屋に届けられたパスポートは、2冊(私と同行のMくんの分)が輪ゴムでまとめて留められ、その上に部屋番号の書かれた絆創膏が貼られておりました。なかなか丁寧で偉いのです。しかしそいつを受け取ったMくんは、「なんだよ、これ」と少々不満気味でした。なにしろ絆創膏の貼られていたのはMくんのパスポートだったからです。おそらく大切なパスポートの表紙に絆創膏を貼られるというのは、顔に唾を吐きかけられるくらいの屈辱に感じたのでしょう。まっ、わたしのは無傷だったのでよくわかんないですけど、そこんところ。
そこで私は「それもインドらしくて記念になるんじゃない?」と軽くなだめたところ、Mくんは本気で納得したらしく、絆創膏を半分はがして輪ゴムを抜き取ると、再び貼り付けその後の旅を続けたのでありました。
めでたし、めでたし。
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