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2001年5月30日(水)ムンバイからゴアへ・2001年インドの旅第29回

         
  • 公開日:2009年11月11日
  • 最終更新日:2022年6月23日
〔当時のメモより〕
*金額に関しては当時Rs.1が約2.7円、3倍にして1割引けば簡単に計算できます。

5/30(水) ムンバイ→カルマリ

6時頃目が覚める。

7:00 周りが畑(田んぼ)になった。
家も瓦屋根やかやぶきの様な、いわゆる「屋根型」の家になった。軒が低い。
トンネル多し。
緑濃く、起伏のある大地。
雨上がりらしく、水たまりがあちこちに見える。

8:30 ヤシの木が目立って来た。
ウシで畑をたがやす。

コーヒーをステンレス製のポットで売りに来る。
ミルクコーヒー、カフェオレ? Rs.5 2杯飲む。

9:00 突然のシャワー

田んぼにはまだ水がなく、雨季待ちといったところか。
ウシに引かせた鋤で田起こしをする風景も見えた。

10:00 だんだん水が目立ち出す。
大きな川や池のようなものもあり、田んぼにも水が張ってある。
一面の湿地。

列車が途中駅を1時間20分程遅れていたようなので油断していたら、カルマリに突然着いた。あわてて降りる。
駅前はただ山を切り拓いた広場のよう。
オールドゴアを歩いて回る予定だったが、オートリキシャに乗る。あまりの急展開に値段交渉もせず言い値のRs.100でOKする。

【以下の解説は2009年11月11日のものです】

目覚めると、列車の窓の外に広がる景色は緑が多くなっていました。沿線に建つ家々も、今まで見なれたレンガ造りの四角い建物から一変し、瓦屋根やかやぶき屋根といった日本人には馴染みの形のものが多くなり、その軒の低さからは、強烈な太陽光を少しでも遮ろうとする生活の知恵が見て取れます。そしてそんな風景を目にした私は、ああ、長年憧れ続けて来た南インドの領域についに入って来たんだなあ、ということを実感したのであります。

途中の停車駅で、事前に調べておいた列車の運行時刻と実際の時刻を比べてみたら、なんと1時間20分も遅れていたので、これはまだまだ下車予定の駅には着かないな、と高をくくっていたところ、列車は突然ゴトリと止まり、周りの人たちがぞろぞろ降りて行くではありませんか。
急いで窓からホームの駅名表示を探して見ると、なんとその駅こそオールド・ゴアへの鉄道の玄関口にして、私たちが降りる予定のカルマリ駅だったのであります。

大急ぎで荷物を床の盗難防止チェーンから引きはがし、たくさんの外国人旅行者の後ろにくっつき列車を降りました。

くそっ、あの失礼な多国籍軍のやつらに後れを取ってしまった・・・

駅を出るとそこは駅前広場と呼ぶのもはばかれるような、まるで山を切り拓いたばかりの分譲予定地といった感じの土むき出しの広場で、なんともすごい田舎です。当初私は、このカルマリ駅からオールド・ゴアまで歩いて行き、かつてのポルトガルの植民地であったゴアの街をそぞろ歩き、古の栄光に思いを馳せたりしようかなどと思っていたのですが、この荒涼とした駅前を目にしたとたん、「ややや!これはちゃんとした乗り物を確保しなければ、ここから一歩も動けなくなるぞ!」と逆上してしまい、さらに周りを見てみれば、一緒に列車を降りた旅行者が、それぞれ乗り物を確保してどんどん立ち去って行くところでした。
それを見た私はさらに慌てふためき、駅の写真など撮っているMくんを置き去りにし、目に着いた一台のオートリキシャに突進するや、もう絶対離さないからね!といった形相でオートリキシャの後部座席に片足を突っ込み、のんびりカメラを仕舞いながらきょろきょろと私の姿を探しているMくんに、「こっちこっち!早く早く!」などと叫んでいたのであります。
とにかく私はこの時、こんな山奥(みたいなところ)に置き去りにされたらどうなることか、という心配が先に立ってしまっていたものですから、もうオールド・ゴアでかつての栄光に思いを馳せるなどというのはどうでもよくなり、まずは一気にこの近辺で最大の街パナジへ向かってしまおう!とそうドライバーに告げ、料金もドライバーの言い値の100ルピーで、よっしゃよっしゃ!と簡単に了解し、走り出したオートリキシャの後部座席に深々と座ると、そこでようやくホッと一息ついたのであります。

オートリキシャはしばらく山道のようなところをごとごとと走って行きましたので、ああ、うまいことオートリキシャをつかまえることができて本当によかったなあと、わが身の幸運をかみしめていたのですが、それもつかの間、オートリキシャは意外とあっさり人の住む領域に出たかと思うと、古い大きな教会のすぐわきを通り過ぎて行きます。あっ・・・オールド・ゴアだ・・・

ちょっとその教会のわきにでもオートリキシャを止めさえすれば、その昔ポルトガルの海外進出の拠点のひとつとして栄え、「黄金のゴア」とまで呼び称された地を踏むことができるというのに、それをこうして横目でみながら通り過ぎて行くだけなんて、実にもったいないことです。

でもまだこの時は、滞在中に一度くらいはオールド・ゴアに来ることもあるだろうと思っていたのであります。

つづく

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インドの伝統工芸細密画