私が子どもの頃には、「おまえのツムジ、左巻きなんじゃねーの?」というあざけり方がありました。
子供心にもツムジの巻き方で頭の良さが決まるわけではないとわかっていても、それでもそんなことを言われると不安になり、ツムジの巻き方を確認してみようとするのですが、これがなかなか難しいのです。今ならデジカメやビデオで写して確認するという方法もありますが、その頃はそんなものはありません。かと言って他人に見てもらうのはとても危険です。だって本当に左巻きだったら、それを確認したヤツが騒ぎ立てるに違いないからです。
そこで鏡に向かって自分でツムジを確認しようとするわけですが、これがあーた、大変なんですから。なにしろツムジは頭の上の方にあるわけですから、目がね、こうずぅーと上の方を向くわけですけどね、もう限界ギリギリまで上げると目玉の裏側が痛いのなんのって、途中で嫌になっちゃいます。
ということで、自分の頭の上は意外とよくわからないということなのですよ。
たとえ寝癖がついていても、ハトに糞をされていても、気付かなかったりするのです。
でも、他人にはそれが全部見えているので怖いのです。
デリーあたりの建物は、陸屋根(屋上ですね)になったものが多いのですが、その上にはいろいろなものが載っかっています。どこの家でも載っているのが水のタンクです。
この写真の左の方にある黒いものが、その水タンクです。
これはプラスチック(ポリウレタン?ポリプロピレン??)製のもので、なぜかたいてい黒色をしています。黒は日光を吸収しやすいので、特に日差しの強い夏場のインドではあまりよくないのではないかと思うのですが、なぜか黒なのです。せめて夏場くらい熱いシャワーを思いっきり浴びてみたいわ、あ、た、し、という気持ちの表れなのでしょうか。
それから、この写真の右側にあるドアは、おそらくサーバント・クォーターと呼ばれる、使用人用住居だと思われます。
サーバント・クォーターは一戸建ての家などでは、その家の片隅に造られていますが、土地が少ない場所で、タテに高い家では、屋上にあったりするようです。
一見、屋上なんていい場所じゃないか、と思われるかもしれませんが、インドでは違います。酷暑季などは、周りのレンガやコンクリートが焼け、夜でも暑くてたまったものではありません。
さて、そんな屋上なのですが、この写真の屋上のように、その他もろもろの不用品を積み上げている光景もよく見かけます。きっと高いところに載せてしまえば、誰にも見えないだろうとでも思っているのでしょう。
それにしてもこの屋上はすごいですね。何に使ったものなのか、巨大な鳥の顔が目を見開き、天空を睨んでいます。私は初めて見たときに度肝を抜かれ、二回目以降も結構怖かったです。
はたしてこんなものを屋上に仕舞い込んで、再び何かに使うことなどあるのでしょうか。
それともこれはこれで、ちゃんとハト除けの作用などをして、有効に活用されているのでしょうか。
とにかくこの建物の家主は、もっと高い建物から見下ろされ、こんな写真まで撮られてしまっているということに早く気付き、不用品は整理整頓するようにした方がいいと思います。
特に目を引きのぞきの対象となりやすい鳥のオブジェは、とりのぞきましょう。
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超おそまつ!
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