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2010年10月8日:パインズクラブ通信 第395号

         
  • 公開日:2022年8月18日
  • 最終更新日:2022年8月21日

その後いかがお過ごしでしょうか。

まだちらほら夏日になったりするところもあるようですが、朝晩はだいぶ涼しくなり、早朝のウォーキングにはジャージの上着が必要な季節となりました。

さて、今年のノーベル化学賞に二人の日本人が選ばれました。
私も日本人のひとりとして、心の底から嬉しく思うのであります。

しかし残念なことに私は、その受賞理由というものを聞いても「はて?」となってしまうだけで、ほとんど理解できないのです。

でもまあ世の中には頭のいい人というのがいるわけで、難しい仕事はその人たちが一手に引き受けてくれるので、私みたいな者はそれ以外の事(たとえばこのメルマガを書くとか)をがんばればいいのです。何事も「適材適所」なのです。

あー、そういえば先日の中学校時代の(と同時に小学校時代でもある)同窓会で、男子(当時)で一番成績の良かったやつと話す機会がありました。

その時私が、「お前は昔から勉強ができたから、小学校4年の遠足で横浜に行って巨大な船を見た時に、みんなが『あんな大きな鉄の船が浮かんでるなんて不思議だよな』と感動してたら、『そんなの全然不思議じゃないよ。それは・・・』とか真面目に説明し始めるもんだからさ、みんなから猛反発くらっちゃったよな」という懐かしい話をしたわけです。

そしたら彼は、「覚えてないなあ・・・」なんて言うのです。

それじゃあ話が盛り上がらないので、今度は「中学2年の夏のキャンプでオリエンテーリングをした時にさ、おれたち同じ班だったじゃない。で、キャンプ場を出発してすぐに、なんかの理由でお前とほかのやつらが言い争いになっちゃって、結局そのまま仲間割れしてさ、なぜだかおれはお前の側について、その後二人だけでコースを回ったよな」と言ったのですが、そいつはまた、

「う~ん・・・そういう事もあったかもしれないけど、あまり覚えてないなあ・・・」

なんてゆーのです。

私はそこでちょっとうろたえてしまい、口には出しませんでしたけど心の中で、「おいおい、そもそもお前はあのオリエンテーリングの時に、出発してすぐに野鳥のヒナを誤って踏んづけて死なせてしまい、なんだか幸先の悪いスタートにした上に、本当はグループで回らなけれならないところを仲たがいして二人で回るハメになってしまい、おまけに禁止されていた買い物(自販機でカルピスソーダを買った。しかも自分だけ)をしたじゃないか!」なんてことを思い返していたのです。

でも、私としては20年ぶりに参加した同窓会で、そいつともホント久しぶりに話をしているわけなので、あまり暗い話はよくないと思いその話題はついに口には出さず、代わりにこんな問いかけをしてみました。

「じゃあさ、池田の誕生会に二人だけ呼ばれたのは覚えてる?」

「池田って・・・家が線路の近くだったあの池田だろ。でも誕生会に呼ばれて行ったかなあ? でもきっと行ったんだろうなあ・・・」

なんていう、実にどうにも心もとない答えしか返って来ないのです。

そんな不満が私の顔にありありと見て取れたのでしょう、そいつは私を慰めるように、

「あのさあ、おれ高校くらいまでそういう事ってよく覚えてないんだよね」

と言うのです。

なるほど・・・

つまり彼はとりあえずの目標である大学入学まで、ひたすら勉強に打ち込んでいたために、勉強以外の雑事全般を脳に記録しないようにしていたのでしょう。

で、

一方私はその逆で、もっぱら雑事全般を脳に記憶するのが日課となっており、そのため勉強がおろそかになっていたのです。
だからあの時彼がカルピスソーダを買ったことまで覚えているのです。

いやあ、世の中実に上手く出来ているものです。
まさしく適材適所、役割分担、分別回収なのです。

もし彼と私がタッグを組めば、彼の持つ知識と私の持つ懐かしい思い出話が合体され、もう向かうところ敵なし状態、おれたちはなんでも知ってんだぞ、おらおら!巨大な鉄の船が浮く理由も知ってるし(彼が)、(私は)山下公園でヒロシくんがオニギリを転がして芝だらけにしちゃったことも覚えてんだぞ、おら!

しかしながらその後しばらく彼と話をしていた限りでは、どうもあちら様は自分の力だけで立派に生きておられるようで、特に私の力を借りるまでもないようであり、従ってこの夢のコラボはまだしばらく実現しないようなのでありました。

ちなみにこの時、女子(当時)で一番成績の良かった人にも、「幼稚園の時のボヤ騒ぎがさあ・・・」と話しかけたところ、

「覚えてないなあ・・・」

とおっしゃられました。

やはり勉強と雑事(の記憶)は両立しないようです。

私もちょっと「できれば勉強側にいたかったなあ」とも思わないわけでもありませんが、こればっかりはどうにもなりません。

だいたい時間を戻すことなどできないわけですし、戻ったところでどうせ私はまた同じことを繰り返すに決まってるのです。

なので私はこれからも、せいぜい思い出話を駆使して、このメルマガを回して行く所存なのであります。

まずは、

目指せ400回!

ご声援よろしくお願い致します。

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

毎日のように暗いニュースが流れて嫌になってしまいますが、そんな時は思い出の中に逃げ込むのもいいかもしれません。

なんたって思い出はいつも美しいのです。

といったところで今回のメルマガはこれにておしましです。

それでは来週まで、

ごきげんよう!

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