〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時Rs.1が約2.7円、3倍にして1割引けば簡単に計算できます。 5/17(木) デリー 曇り時々雨 7:30頃よりカミナリと雨 涼しい 気温29℃ 今朝は目が覚めず7:00まで寝てしまった。 Aloo Jeera Rs.22 雨のせいで活動は休止状態。 水たまりが多くて歩きづらい。 郵便局では時計について質問を受ける。気圧計を指して「何か?」と聞く。気圧を測って天気の変化を見ると説明すると、分かったか分からないか一応納得していた。 帰りがけ公衆トイレで用を足す。 家からのメールとHPの書き込みに「デリーに猿人出現」の文有。 夕食 〔5/17の支出記録より〕 朝食(ルームサービス) Rs.42 合計 Rs.625.5 |
【以下の解説は2009年10月15日のものです】
やはり昨夜のガーリックチキン、フルサイズ一人食いは多過ぎたようで、胃が持たれてしまいました。
でもって朝は野菜中心にしようと、アル―・ジーラと野菜スープのみという内容です。
アル―・ジーラはジャガイモにクミンシード(ジーラ)入りのカレーをあえたもの。
昨夜も食べた野菜スープは、今朝はすっぱくて変な味がするものが出て来ました。
先日の記事で、このホテルの食事(ルームサービス)は何人かの素人コックが作っているので、味が安定せず毎回違う味がすると書きましたが、それだけじゃないですね。おそらく残り物をうまく活用しながら回しているのでしょう。なので今朝のスープは昨夜の残りもので、そいつが夜のうちに熟成されて酸っぱくなったのだと思われます。って、腐ってんじゃないの?それ。
この日はあまり天気が良くなく雨模様でした。でもこの時季のデリーは晴れると軽く40℃を超える陽気となりますので、もしかしたらこういう天候を「良い天気」というのかもしれません。*写真はわが403号室の窓から望む雨模様のデリーです。
まさか「インドは雨が降らない」と思ったわけではないのですが、私は傘を持って来ていなかったため、雨が降るとどこへも出られなくなります。
そこでいつものネットカフェへ行ったのですが、そのネットカフェはホテルから近いというだけでなく、両側を建物に挟まれた非常に狭い路地を行くので、あまり雨に当たらずに済み、こういうときには助かります。
2時間ほどネットカフェで過ごしたものの、まだ雨が止みません。
仕方なくホテルの部屋に戻りハガキを書くことにしました。日本にいるときは年賀状でさえパソコンで作ってしまい、申し訳程度に「今年は一緒に飲みたいものです!」なんてことを書き入れるだけなのですが、こういう旅では時間がたっぷりあるので実に筆マメになります。どうせなら年賀状もここで書いてしまえば、年末ゆっくりできていいのではないかと思います。
そうこうしているうちようやく雨が上がりました。
さっそく郵便局へ行こうと外出したのですが、雨上がりの道はそこら中に水たまりができていて、歩きづらいのなんのってありません。土のむき出しになっているところはもとより、アスファルトやコンクリートで舗装された道でさえ、ところどころが凹んでいてそこに水が溜まってしまっています。
郵便局ではいつも窓口でハガキを出します。これはガイドブックからの受け売りなので真相の程はわからないのですが、「ポストに出すと切手を剥がされハガキは捨てられる」恐れがあると言うのです。そこで私は面倒でも毎回窓口の列に並び、ハンマー状の消印がスパーン!と小気味よい音を響かせて捺印されるのを確認するというわけなのです。
そんな風にほぼ毎日窓口でハガキ(しかもごちゃごちゃと絵が描いてあるやつ)を差し出す日本人を、係りの人たちが覚えないわけがないわけで、いつも私の差し出すハガキを一度裏返し、その日の絵を見ては「うふふ」などと軽く笑ってから消印を押したりなんかするのでありますが、この日は私の腕時計について質問して来ました。
私の時計というのはカシオのデジタル時計で、それほど高くない(約1万円と私にとっては高価なものでしたが、もう15年以上使っていますので日割りにしたらかなりお安いです)ものなのですが、時刻表示以外の機能として気圧を測定して高度を測定したり、その気圧の変化から天気を予想したりするというものが付いています。なので係りの人はその表示部分が気になったのでしょう、しきりに「それは何だ?」と聞いて来るので説明したのですが、私の英語力と係りの人の理解力から、はたしてちゃんと伝わったんだかどうだか・・・
現在デリーの街中では公衆トイレもどんどん新しいものができているようですが、2001年当時は広い通りに面した所に、わずかに遮蔽用の壁がある程度の実にムキダシな男性用公衆トイレがありまして、そこはデザイン的に見て本来「小」専用のものであろうと思うのですが、たまにウンコなどもしてあったりして、私はなかなか利用できなかったのです。でもこの日は我慢できず、ついにそこで用(もちろん「小」です)を足しました。
で、そんな話題の後でなんなのですが、この日はまた路傍のチャイ屋(メモでは「お茶屋」)でチャイを飲むという初めての行為にも及んでいて、日々インドに馴染んで来ているのがよくわかり、微笑ましいですね。
「チャイ」は日本でもすっかりお馴染みになりましたが、簡単に言ってしまえば甘いミルクティーということになります。
この日私が飲んだチャイ屋は、ニューデリー駅にほど近いところで営業している店です。まあ「店」とは言っても、コンロを始め商売道具のすべてを地べたに置いただけの店で、オヤジ自身も地べたに座ってチャイを作ります。
しかしそのオヤジの作るチャイが実においしいのです。
チャイはナベにミルクと水と砂糖、そして紅茶の葉を入れてしつこいくらいに煮詰めて行くのですが、この店ではどうやらこっそりショウガなんかも入れているようで、そのちょっと刺激的な味が暑い陽気にぴったりなのです。(まあ寒い時季にもよさそうですが)
小さなガラスのコップに入って2.5ルピー(7円弱)のそのチャイを、インド人は実にゆっくり時間をかけて飲むのですが、私はいつもあっと言う間に飲みほしてしまうのでした。
帰りがけにもう一度ネットカフェに立ち寄りメールをチェックすると、なんと「デリーに猿人が現れたというニュースが日本で流れた」とのこと。私も毎日テレビを見てるくせにちっとも知らんかった・・・
その「猿人」というのは、まさしくこの時(2001年5月)夜な夜なデリーの街に出没しては、屋外で寝ている人を襲ったりして、デリー市民を恐怖のどん底に陥れていたのであります。
日本からのメールという「逆輸入」状態でこのニュースを知り、その晩あらためて真剣にニュースを見ましたら確かに大きく報じており、実際に被害に遭ったという人もインタビューされていました。
この猿人はインドでは「モンキーマン」などと呼ばれ、大きさは人間くらいで全身毛だらけという姿で、ごちゃごちゃと建ち並ぶデリーの建物を伝って移動しては人を襲うというものでした。
また不幸にして季節はまさしく酷暑季であり、エアコンなどない一般市民は、少しの涼を求めてチャールパイと呼ばれるベッドを屋外や屋上に出して寝るというのが常でありましたので、もしやモンキーマンに寝首を掻かれるのでは!という恐怖心はごく当り前のことだったのであります。
そこへ行きますと私はエアコンのある部屋に泊っており、夜はきっちり窓を閉めて寝ることができたため、このニュースはただ単に興味本位で見ていたというのが正直なところでした。
しかしまあそれにしても「遠くから見たい!」とは、弱気のくせして物見高くて、なんともまあ我ながら情けないものであります。
結局この「モンキーマン騒動」は目撃情報のみで、デリー警察の奮闘(?)むなしく、確たる証拠もつかめぬまま、モンキーマンとその真相は闇の中に消えて行ったのであります。
夕食はまたガーリックチキンのフルサイズを注文しておりますが、さすがに昨日で懲りたのか、すべてが「1/2」とMくんと分け合っており、さらに普通のご飯なんかも同時に取って、味の濃いガーリックチキンをオカズとして食べようという進歩が見られてなかなかエライのであります。
あれ? だけど支出記録じゃ夕食代がそのまま(203ルピー)付いてるな・・・
Mくん、もしこれを読んでたら半分返してくれ。
つづく
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