正体不明の動物が正体不明の物体を持っている・・・
いったいこれは何の看板なのか?なんて、ずいぶん意地の悪い言い方である。
もちろんこの動物は「リス」であり持っているのは「ソフトクリーム」なのだ。
絵は記憶力と再現力が基本である。なので絵の題材を記憶する時点で自分なりのフィルターを通すことになり、程度の差こそあれ原物から多少変換されてしまう。また描くときにその記憶像を手がどこまで正確に再現できるかも重要である。これは歌なども同じで、頭の中では元歌が正確に鳴り響いているのに、私の口をついて出て来るメロディーにみんなが首をかしげるのである。まったく失礼な!
で、絵の場合は見る側もそれほど細部にこだわらなければ、これは立派な「リス」であり「ソフトクリーム」に見える、というか、わかるのである。それでいいのだ。
最近日本ではゆるキャラブームであるが、あれはプロのデザイナーなどに頼まず(予算的に頼めず)、一般公募や役場内のお絵かき好きなどがデザインしたキャラクターが、残念ながら「ちょっとな~」となってしまったからいいのである。そこにはおふざけなしの一生懸命さという土台があるからである。
それを最近はわざとゆるいデザインにしたな、というのがわかるものがある。ああいうのはよくない。意図的に質を落としていることになるからだ。
それから見たらインドの一般的な絵の技量はまだまだ低い。
なのでこの看板はおふざけ一切なしのガチで「かわいいリスがおいしそうなソフトクリームを持っいるのよ」と伝わって来るのである。
それより「SOFTY」の文字枠のピンク色が流れ落ちているところは、溶けたアイスクリームのようでなんともリアルである。
そんなのが描けるのなら、絵ももうちょっとなんとかしろよな。
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