〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。 2010年3月22日(月) ウダイプール 晴 朝25℃ 5時半頃起き出し出発準備。 1000ルピー札を出すも断られる。仕方なくRs.900渡すとしぶしぶ二階へ上がり、かなり時間をかけて小銭(20,10,5,2,1)を集めて渡してくれた。 レコメンド帳に記入。宿帳には「300」の文字も見え、状況(人数、部屋)によってはRs.300で泊まれるようだった。 6:57ホテルを出る。 リキシャRs.50 7:05バス停着 途中助手席に警官を乗せ、5分くらいでバスの出る旅行社前へ到着。 チャイRs.5 水Rs.15 8:13出発 ちょっと走り人を乗せ、また少し走っては人を乗せ、さらに途中の果物屋で停まり(乗客の老人が個人的にオレンジを買いたかった模様)、本格的に走り出したのは9時だった。 若い娘さんたちが映画の主題歌などを大合唱。なかなか楽しいバス旅行になりそう。 9:40ドライブインで休憩。ポップコーンRs.20 11:45チェックポイント通過。一人Rs.10取られる。 野菜売りの少年がバスに乗り込んで来て、トマトやキュウリなどを切って売る。 本格的な山登りになった。パワー不足かくねくね曲がる山道をゆっくりと行く。 |
【以下の解説は2012年9月20日のものです】
〔以下メモに解説を加えて〕
2010年3月22日(月) ウダイプール 晴 朝25℃
5時半頃起き出し出発準備。 6:45チェックアウト Rs.400 x 2 + Rs.55
二泊分の宿代にくっついている「Rs.55」というのはクリーニング代。二人分の合計で、自分のはズボン一本なのでたぶんRs.20だと思う。洗濯はマメにやっていたが、宿に着いた直後にズボンを出した。クリーニング代はそれほど高くないので、状況に応じて賢く利用するといいのである。ただし日本のドライクリーニングのようなものを想像してはいけない。水道や井戸で洗うのはいい方で、ちょっと汚そうな川や池で洗うこともある。
1000ルピー札を出すも断られる。仕方なくRs.900渡すとしぶしぶ二階へ上がり、かなり時間をかけて小銭(20,10,5,2,1)を集めて渡してくれた。
細かいお金が欲しかったので千ルピー札を出したがダメだった。この宿だけではなく小さな商店でもそうだが、インド人はどいつもこいつもつり銭を用意していない。「悪貨は良貨を駆逐する」と言うが、この国の人たちにとっては小銭の方が価値があるのかもしれない。
レコメンド帳に記入。宿帳には「300」の文字も見え、状況(人数、部屋)によってはRs.300で泊まれるようだった。
熱帯夜に悩まされた部屋ともこれでお別れ、もうこんな暑い時季に同じ部屋に泊まることはないであろう。でもロケーションが良いので、別の季節なら泊まるかもしれない。ということでレコメンド帳には当たり障りのないことを書いた(と思う)。
6:57ホテルを出る。 リキシャRs.50 7:05バス停着 リキシャは初めRs.80と言うので「Rs.40と聞いたぞ」と言うとRs.50(モーニング価格)になった。
宿を出てマウント・アブー行のバス乗り場に行く。客待ちのオートリキシャは強気の「80ルピー」を提示するも、こちらも宿で相場を聞いて来たので「40ルピー」と反撃に出る。さすがに40ルピーは正規料金に近かったのだろう、ドライバーはちょっと意表を突かれた顔をしたが、「モーニングチャージで50ルピーだ」と言い返して来た。確かに通勤ラッシュならそういうこともあるだろうが、まだちょっと早過ぎて辺りに乗客になりそうな人はいなかった。インド人はたまにこうした苦し紛れの言い訳をするので思わず笑ってしまうことがある。たとえば商品を買う時、相手の言い値よりかなり低い値札が付いているのを発見しそれを指摘したら、即座に「それはシリアルナンバーだ」とケロッとして言われた時も大笑いしてしまった。今回はまあまあ面白い答えだったので、座布団の代わりに10ルピー上乗せした。
途中助手席に警官を乗せ、5分くらいでバスの出る旅行社前へ到着。
「助手席」と言ってもオートリキシャの運転席は基本的に一人掛けである。でも座面はベンチのように横長なので、座ろうと思えばなんとか座れ、実際インド人はよく「座ろうと思う」のである。 しかし本来真ん中に座って運転するのがオートリキシャなので、その運転姿勢はあまりよろしくない。でもそれを取り締まるべき警官がそうさせているので文句も言えないのである。
チャイRs.5 水Rs.15
バスの出発予定は8時ちょうどとのことだったのでだいぶ時間がある。なのでまずはチャイを飲んで心を落ち着けるのである。
8:13出発 ちょっと走り人を乗せ、また少し走っては人を乗せ、さらに途中の果物屋で停まり(乗客の老人が個人的にオレンジを買いたかった模様)、本格的に走り出したのは9時だった。
いったい何ヶ所バス乗り場があるのか知らないが、バスは街の中をあちらこちらと走り回って乗客を乗せる。そして最後の最後にじいさんの買い物に付き合わされ、日本的感覚では「一時間遅れ」でようやくバスは目的地に向けて出発したのであった。
若い娘さんたちが映画の主題歌などを大合唱。なかなか楽しいバス旅行になりそう。
「若い娘さん」という言い方がなんとも年寄り臭いが、とにかくバスに乗り合せた若い女性が誰からともなく歌い始めると、歌は次第に車内に広がり、やがて陽気な合唱へと変わって行った。なんだか昭和のバス旅行のようなのだ。だからその雰囲気が私に「若い娘さん」という表現を使わせたのであろう。
9:40ドライブインで休憩。ポップコーンRs.20
途中の休憩では出ようが出まいが必ずトイレに行く。そしてあれば必ずポップコーンを買う。これは私の決まり事なのである。
11:45チェックポイント通過。一人Rs.10取られる。
いよいよマウント・アブーの領域に入るようで、入山料として一人10ルピー徴収された。いったいそのお金、なにに使うのだろうか。
野菜売りの少年がバスに乗り込んで来て、トマトやキュウリなどを切って売る。
入山料を徴収するポイントでバスが停まった時、山積みの商品を籠に乗せた物売りの少年がすかさず乗り込んで来た。売り物はトマトやキュウリといったそのまま食べられる野菜である。見ていたら結構買う人がいるので驚いた。 少年はバスが走り出しても商売を続け、やがて走るバスから飛び降りて行った。サンダル履きの少年は転ぶこともなく、籠から野菜が転がり落ちることもなかった。
本格的な山登りになった。パワー不足かくねくね曲がる山道をゆっくりと行く。 ハヌマーンラングールがいた。岩にちょこんと座ったやつや、赤ん坊を抱いたやつなどがいる。
道は次第に険しくなり、乗客を満載したバスは喘ぎながらゆっくり上って行く。私は高校時代に乗った、仙台から蔵王方面に行くバスのことを思い出した。あのバスも峠の途中で一度エンジンを休ませねばならず、乗客もバスから降りて辺りの風景を眺めたものであった。 「ハヌマーンラングール」とは手足の長い比較的大きな猿である。そんな長い脚を折り畳むようにしてしゃがみ、やはり細くて長い手をぶらんとさせている姿はなんともユーモラスなのである。もしかしたら入山料の一部はハヌマーンラングールの保護費になってるのかもしれない。
[dfads params=’groups=39&limit=1′]