このブログでもすでに何度か「チャイ」の話題を書いて参りましたが、今それを振り返り再確認してみますれば、インドを代表する飲み物であるチャイであるにもかかわらず、あまりにもさらっと書きすぎていたのではなかろうか?そもそもチャイとはそんなにさらっとした飲み物であったろうか?あたろうよ、北風ぴーぷー吹いているっ!ということに思い当ったのであります。
えー、まあ早い話がインドの話題も尽きてきたので使い回しのネタで・・・いえ、そうではなくて、ここで「チャイ」というものをもっとしっかりとご紹介しておかなければ、さらなるインドの奥地へとは入って行けないであろうと判断し、ここにインドにおけるチャイ屋の実態をさらけ出そうとするものであります。
さて、チャイと申しましてもその作り方には大きく分けて二つあります。
ひとつは北インド式、そしてもうひとつは南インド式です。
まああの広大なインドをたった「二つ」で語るのはいささか乱暴ではありますが、とにかく私が見たチャイの淹れ方南北対決をご紹介させて頂く次第であります。
で、今回は北インドのチャイ屋さんです。
チャイ屋さんのすごいところはその店舗設備の少なさです。なんとこの写真にその商売道具のほぼすべてが写り込んでいます。まずざっとその商売道具をご紹介致しますと、ポンプ圧力注入式コンロ、ミルク用容器、片手ナベ、茶こし、チャイグラス(手前)、アルミ製やかん、チャイグラス用運搬かごとなります。
さて、それではチャイの作り方ですが、まず片手ナベに水と茶葉、そしてミルクを注文数に応じて投入します。量はそれぞれ目分量ですが、出来上がりはぴったり必要量となるところがすごいところです。
さらにナベに砂糖、ジンジャー、その他香辛料(またはその店独自の秘薬?)をぶち込み、コンロの火力を最大にしてジョワジョワ煮ます。
じっくり煮ます。
ひたすら煮ます。
そりゃあもうしつこいくらい煮ます。
えー、もういいんじゃない?って思っても、まだ片手ナベの底を交互に持ち上げるような感じでナベの中のチャイを回すようにしてさらに煮ます。
これ以上やったら水分がなくなっちゃうよってくらいのところでようやくコンロの火を落とし、地べたに注文数のチャイグラスを置くや、その上方30cmくらいのところから、三枚重ねの茶こしを透して汲み分けて行くのです。
さあ、やっと待望のチャイが出来上がりました。量も人数分ぴったりでした。
そしていくつかのチャイは運搬用のかごに入れられ、チャイ屋の使いっ走り少年が配達に出かけるのであります。
以上が私の見た「北インド式製法」のチャイとなりますが、ポイントはとにかくしつこいくらいナベで煮ることのようでした。
それでは次回は「南インド式製法」をご紹介致します。
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