インドの強い日差しを遮ってくれる大きな木は、人々に憩いのひと時を提供してくれます。
町や村の大木(たいていはバニヤンの木だったりしますが)の周りには自然と人が集まり、談笑したりタバコを吸ったりとそれぞれに憩っています。
そしてそんな人たちを目当てに、というか需要あるところに供給ありといった感じで、チャイ屋がしっかり店を開いていたりもします。
暑い盛りでも湿度の低いインドでは、そんな木陰で風に吹かれていると本当に気持ちが良く、ついうたた寝をしてしまいたくなるほどです。
と、そんなインドの大きな木の根本(残念ながらここは村ではなく、とあるホテルの中庭でしたが)に、こんなものがあるのを見つけました。
これです。なんと、木の根元の枝と根を利用して絵が描かれていたのです。
そしてそれは、ヒンドゥー教の象頭の神様ガネーシャを描いたのであろうことは、100人中83人までがすぐにわかるという出来栄えだったのであります。
しかしまあなんという茶目っ気振りと信心深さなのでしょう。
日本などでも自然観察の一環で、木のコブなどを何かに見立ててみるという遊びはありますが、それを神様につなげるところなんざあ、さすがインド人です。
きっとこれを描いた人は、このコブ状の枝とそこから垂れ下がった根の形を見て「あっ、これはガネーシャ・ジーになるぞ」とひらめいたのでしょう。なかなか良い発想です。
こんな風にインドでは今でも宗教が生活の基盤であり、そこかしこに神様の姿を目にします。
しかし最近では日本のアニメがインドにも進出し、それがインドの伝統的生活様式に与える影響(特に悪いほうの影響ですね)も懸念されているのです。
そんな現代インドの風潮と宗教感を合わせ考えましたとき、この木の根元に鎮座されますガネーシャ・ジーが、今インドの子どもたちに大人気のアニメ「クレヨンしんちゃん」の影響から描かれたのではないことを、アニメ発信国のひとりとして願わずにはいられないのであります。
ぞぉ~さん、ぞぉ~さん、おぉ~はながぁながいのねぇ~
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