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手造り祭壇で神に祈る:ラーメシュワラム

         
  • 公開日:2010年12月9日
  • 最終更新日:2022年6月3日

ラーメシュワラムのガート(沐浴場)は海に造られているのですが、そのためにそのすぐ横は砂浜になっています。

そんな砂浜を朝の沐浴風景を眺めながら歩いておりましたら、おやおや?これはなんでしょう?なんだか足の形にも見える砂の造形物が、波打ち際のあちこちに造られているではありませんか。

そこであらためて砂浜にいる人たちを眺めてみましたら、人々は沐浴だけをしているのではなく、この女性のように砂の上になにやら造っていたりするのです。手順を見ておりましたら、まず砂で小さなおわん形の山を造ると、両手でその山の周りの砂を手前に搔き寄せるようにして溝を掘り、なるべく平らな石を見つけて来て小山の前に祭壇のようにして置きます。
そして二本のロウソクを灯すとココナツを石に叩きつけて割り、中の果汁は小山の上に降り注ぎ、実は溝の両側に切り口(割り口?)を上にして置きます。
これで準備は完了のようで、いよいよ最後にこれに向かって祈りを捧げる、といった具合でした。

なるほど、これはヒンドゥー教の神、シヴァ神を表すシヴァリンガを造って祈っているわけですね。ちなみにこれ↓が寺院などにあるシヴァリンガです。インドの古代叙事詩「ラーマーヤナ」によると、ここラーメシュワラムはラーマ王子がシヴァ神に感謝を捧げた地とされているとのことで、ここに来る巡礼者にはシヴァ神を信仰する人が多いというわけなのです。ガートの帰り路お土産屋などを眺めながら歩いておりましたら、往きには気付かなかったのですが、このようにココナツやロウソクをセットにした「お祈りグッズ」がたくさん売られていました。値段がちょっと気になりましたが、これまた異教徒な上に一日の売り上げの方が気になる罰当たりな私には、ついぞ聞くことができなかったのであります。

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