古来から幾多の民族が通り抜けて来た道「カイバル(カイバー)峠」。
かのアレクサンダー大王の東方遠征隊も、ここからインド(現パキスタン)に侵入した・・・
とまあ、そんなことを世界史の教科書で知ったわけですが、それからわずか3年後(1980年8月)、私はカイバル峠の最頂部に立ち、この写真を撮りました。私はここに立つことを特に強く望んでいたというわけでもなかったのですが、縁あってこの地に立ち、はるか歴史のかなたに思いを馳せると、やはり感慨深いものがありました。
この九十九折を下って行った先、わずかに緑のかたまりが見えるところが、パキスタンとアフガニスタンの国境(トルカム)です。
この写真を撮った後、私もそこまで行きましたが、すでにその前年(1979年12月)にソ連軍によるアフガニスタン侵攻が始まっていたため、国境を越えることはできませんでした。
しかしこの時の経験が、若き日の私の脳裏に刷り込まれ、その後の人生に大きく影響して行ったことは確かなのであります。
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