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2010年インドの旅・実録編:第68回 トリチー

         
  • 公開日:2012年12月19日
  • 最終更新日:2022年6月10日
〔当時のメモより〕
*金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。

2010年4月22日(木) トリチー 晴 36℃

そこから上へは入場料Rs.3とカメラ料Rs.20がかかる。
もう体がつらくてこのまま帰りたかったが、ここまで来たのだからと力を振り絞る。

入り口でいろいろ世話をやいてくれた男がついてきて、ガイドはいらないかと言う。値段を聞くとRs.200とのことだったので頼むことにする。
ガイドは「タミラ」と言い、わりと聞き取りやすい英語だった。

タミラについて階段を登るが、キツくてキツくてたまらない。特に風通しの悪い場所では気持ちが悪くなり吐きそうになる。

見晴らしのいい場所でひと休み。
胃が重かったがリムカRs.15を飲む。すると不思議なことに少し楽になった。

さていよいよこれから岩の頂上目指して登るのかと思ったら、そこから上はヒンドゥー教徒以外は立ち入り禁止とのこと。
ちょっと残念だが、本当は「助かった」という気持ちだった。

【以下の解説は2012年12月19日のものです】

〔以下メモに解説を加えて〕

2010年4月22日(木) トリチー 晴 36℃

そこから上へは入場料Rs.3とカメラ料Rs.20がかかる。 もう体がつらくてこのまま帰りたかったが、ここまで来たのだからと力を振り絞る。

そもそも今日は部屋で休んでいるべきだったのかもしれないが、来てしまったのだから仕方ない。あとは行ける所まで行くだけである。
ロックフォート寺院の入場券売り場

入り口でいろいろ世話をやいてくれた男がついてきて、ガイドはいらないかと言う。値段を聞くとRs.200とのことだったので頼むことにする。

暑さと人々の熱気と体調不良で頭がぼぉーとする中、入場料を払うのをサポートしてくれる親切なおっさんがいた。普段なら警戒して振りほどくところだが、この時は本当に助かった。 で、親切なのには訳があり、ガイドの仕事にあり付こうということだったのである。
ロックフォート寺院のガイド

ガイドは「タミラ」と言い、わりと聞き取りやすい英語だった。

ガイド料が高いか安いかはその内容にもよるが、この時はもう自分の意思であちこち動き回るのも億劫だったので頼むことにした。 真っ先にガイドが教えてくれたのは、今日(2010年4月22日)と明日はシヴァ神とパールバーティー神の結婚を祝うお祭りということだった。 なるほど、先ほどのお神輿はまさしく「お輿入れ」の儀式だったのか。やはりガイドがいると理解度が違って来る。
ロックフォート寺院の祭礼

タミラについて階段を登るが、キツくてキツくてたまらない。

しかし体調は戻らず、階段が実にきつい。しかもガイドが先に立ってどんどん行くので、自分のペースで登れず辛いのなんのって・・・
ロックフォート寺院のガイド

特に風通しの悪い場所では気持ちが悪くなり吐きそうになる。

ロックフォート寺院はその岩山の一部がうがたれ、祠や階段が造られているのだが、岩の中であるにもかかわらずひんやりとはしておらず、人いきれでむんむんしていて空気が悪い。それを我慢して一生懸命登っている私に、ガイドが天井の一角を指差して「あそこにコウモリがいます」と教えてくれる。ああ・・・今はそんなことどうでもいい。先ほどから酸っぱいツバが出て来て困っているのである。
ロックフォート寺院の神像とコウモリ

見晴らしのいい場所でひと休み。 胃が重かったがリムカRs.15を飲む。すると不思議なことに少し楽になった。

階段を上り詰めたところにお休み処があった。 リムカは炭酸飲料なのでいかにも胃に悪そうだが、ベンチに座ってゆっくり飲んでいると、先ほどまでの体の辛さが薄らいでいった。もしかしたらここのリムカは霊験あらたかな特別性なのかもしれない。
ロックフォート寺院からの眺め

さていよいよこれから岩の頂上目指して登るのかと思ったら、そこから上はヒンドゥー教徒以外は立ち入り禁止とのこと。 ちょっと残念だが、本当は「助かった」という気持ちだった。

後でガイドブックを読み直してみると、この上にも行けそうな書き方がしてあった。しかしこの時はもうこれ以上登りたくないというのが正直な気持ちだったので、ガイドの「ここから先は信者以外は登れない」という言葉は神の言葉にも聞こえたのであった。
トリチーのロックフォート寺院

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