教えられたビールが飲めるという店「ローズ・ガーデン」は、チャイニーズ・フィッシングネットから歩いて5分ほどのところにありました。店に入ってまず確認することは、そう、「ビールはあるか?」です。
もっともビールが飲める店というただ一点のこだわりで紹介された店でありますからして、私としてはそれはまああいさつ代わりのつもりだったのですが、意外にも店のあんちゃんは力なく首を振り、「ないんだ」とすまなそうに言うのです。
へー、ラーム!(注:「おお、神よ」の意)
なんてこったい(ポパイ風に読む)、ビールが飲めるということでわざわざここまで歩いてきた(まあ5分くらいだけど)ってえのに、それがないとはどういうこったい!
店のあんちゃんの説明では、以前は確かにビールを出していたのだが、今はもう一切出していないとのことなのです。
う~ん・・・それほどまでに当局(「やつら」と読んでください)の締め付けがきびしいのか・・・
するとあんちゃんは「なんせ目の前が学校なんで・・・」と付け加えました。
なるほど、それは当局も特にきびしく取り締まるだろうな・・・
見れば下校する生徒たちが店の前を通り過ぎて行く。中には外国人(私のことです)を見つけて「ハロー!」などと声をかけて来る子もいます。
なにが「ハロー」だ・・・おまえらのおかげで私はビールが飲めんのだぞ・・・
ここまでしてお前らいい子にならなかったら、おじさん怒るからね!
とにかくここまで当局の手が回っているんじゃ仕方ない。
その店のあんちゃんも親切に別のビールの飲めそうな店を教えてくれたのですが、もう暑さと空腹からこれ以上ビールを求めるのはあきらめて、食事だけとることにしました。
きっと神様が「少しは節制しなさいよ」と言ってるのだろう。へー、ラーム・・・・注文したのは焼き魚300ルピー(約600円)とプロウン・チリ・ガーリック300ルピー(約600円)です。
焼き魚はなんの魚かわからないが、焼き加減も味付けもすこぶる良かった。またエビのチリ・ガーリックソースがけもピリ辛で実にうまかった。断っておきますが、私の食べ物の評価は「まずい」「まあまあ」「おいしい」「すごくおいしい」というランクのみで、味の細かい解説などは一切ありません。
とまあ、酒抜きのなんともおとなしい食事になってしまいましたが、体はよろこんでいるようでした。
まあビールはまた夜にでも探してみることにしましょう。
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