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2009年9月4日:パインズクラブ通信 第365号

         
  • 公開日:2022年8月18日
  • 最終更新日:2022年8月21日

暦の上では・・・

なんと9月になってしまいました。

まあ9月に入ってもまだ暑い日はあるのですが、やはりどーも「9月」という文字を見ると「はい、夏はもう終りね」と宣言されてしまったようで実に寂しい気分になります。

確かにもう朝晩の気温は肌寒く感じられ、ふと空を見上げれば秋の雲が浮かび、そしてあれだけ賑わっていた市営プールにも、もはや子どもたちの姿はありません・・・

みんなあ!どこへ行ったんだあ!

えっ?学校?

そーかー、学校かあー、がっこうだったのかあー

とまあ、そんなわけでいつまでも過ぎた夏のことばかり考えてないで、前に進もうではありませんか。

しかしまあ、実はワタシ今年の夏は夏バテしてしまいまして、どーにもこーにも体がだるくて仕方がありませんでした。
原因は酒の飲みすぎや運動不足、天候不順に景気後退などいろいろ考えられるのですが、やはり主たる要因は「歳」ということになるのでしょう。

それでも一週間頂いた夏休みは「おいおい、ほんとに夏バテかよ?」と言われてしまうくらいに動き回りました。

まず20日はタイ人青年を案内して車で富士、箱根日帰りドライブ。
翌21日は家人を成田空港に送りそのまま房総半島ドライブ。
一日空けて23、24日は一泊で仙台、松島へのドライブ旅行。
また一日空けて26日は羽田空港へ家人の迎えのついでに横浜ズーラシア。

その総移動距離は軽く2,000Km以上(全部一人で運転したわけではありませんが)となり、てめえそれでよく「夏バテなんですぅ~」なんて言えたもんだよな!ばぁーろー!と叱られること間違いなしなのです、えっへん!

というわけでそんな私の夏休みの中から、今回はタイ人と行った富士、箱根のお話を少々・・・

そのタイ人(以後通称の「アサちゃん」と表記)は私の姪っ子がアメリカから連れて来た青年なのですが、日本に来るのは今回が初めてということで、本人の「富士山が見たい」という希望で案内することにしました。
なにしろ自慢じゃないですが、私の家から富士山のふもとまでは車で1時間程の距離しかなく、まあいわば「自分ちの庭」みたいなものなので、そんなの朝飯前なのです。

【静岡県並びに山梨県にお住まいの方へ】

上の「自分ちの庭」という発言はうそです。ほんとはそんなこと思っていません。それどころかいつも静岡、山梨両県に感謝して富士山に足を向けて寝たことすらありません、はい。

さて、アサちゃんはカメラが好きなようで、今時めずらしいフィルム式の一眼レフを携えていたのですが、富士山がうっすら見え始めたと思ったら、私の「もっとよく見えるところがあるから。そこで車も止めるから」という制止も聞かず、揺れる車窓越しにカシャカシャと霊峰富士の雄姿をカメラに納め続け、結局富士山がくっきり見える朝霧高原に着いたときにはもはや1枚もフィルムが残っていないという、なんだかなあ~というマヌケ、いえ、おおらかさ振りだったのであります。

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

話はいきなり富士山を半周回り込んだ朝霧高原に飛んでしまいましたが、実際にはその間いろいろなポイントを見せました。

まず私が連れて行ったのは富士五湖のひとつ山中湖です。
ここは湖そのものもさることながら、ここから見上げる富士山がなかなかのものなので、湖畔で富士山をバックにアサちゃんの写真を撮ってやろうと思っていたのですが、残念なことに雲が出て来てしまい、富士山はまったく見えなくなっておりました。

そこで私は、ならばもっと近くに行って見せてやろうと、富士山の5合目目指して車を走らせたのですが、途中の料金所で「2千円です」と言われてビックリし、さらに5合目駐車場が混雑しておりたどり着くまでに40分も余計にかかってしまい、夏山とはいえ山をなめてはいけないなあと痛感した次第なのであります。

しかしさすがに2千円も払って登って来ただけのことはあり、雲の上の5合目からは青空の下に聳える富士の高嶺が手に取るようにくっきりと見え、アサちゃんは大満足だったようです。(この時はまだアサちゃんのカメラにはフィルムが残っていたのでカシャカシャ写真を撮っておりました)そして私も雄大な富士の景色とアサちゃんの喜ぶ姿を見て、思わず感激してしまったのでございます。なにしろ富士山5合目に来るのは25年ぶりだったものですから。(全然「自分ちの庭」じゃないじゃん!)

念願の富士登山(?)を終えた私たちは、その後一気に山を駆け下り、次なる目的地「風穴(ふうけつ)」に向かいました。

風穴は青木ヶ原の樹海の中にある自然の洞窟で、その中は夏でも氷が溶けないほどの涼しさですので、南国タイ育ちでTシャツに短パン姿という実に心底風穴をなめきった服装のアサちゃんをビビらせるのには持って来いなのです。

現地に着いて車を降りる時になって、アサちゃんと姪っ子は洞窟内の環境(気温や足元の状態など)に若干不安を抱いたようであり、「上着いるかな?」などと聞いて来ましたが、私は「なに言っての、軽装だからこそ風穴の涼しさを肌で感じることができるんじゃないかあ」などと説き伏せ、そそくさと風穴に向かいました。

真夏に入る風穴は想像以上に寒く感じました。
私はシャツこそ半袖でありましたが、ちゃんと長ズボンにスニーカーを履いており、少なくとも下半身は万全のつもりだったのですが、それでもかなり寒く、ましてやTシャツに短パンのアサちゃんと姪っ子はガチガチと震え上がり、特に足元がビーチサンダルだった姪っ子は「つま先が痛い」と泣きそうになっていました。ははは、山をなめてはいけないのだ。

その後は観光牧場でバーベキューを食べ(アサちゃんはあまりお腹が減っていないと言ってたのに、ひとりだけご飯をおかわりしてました)、有名な白糸の滝を見せ、さらには箱根の大涌谷、芦ノ湖を回り、トドメに小田原城に連れて行きました。

小田原城の天守閣下広場には還暦を過ぎたインド象のウメコがいるので、それをアサちゃんに見せながら「これが象という動物だよ」と説明したらタイ人はどんな表情をするだろうか?というのが楽しみだったのですが、すでに夕刻でウメコは部屋の中に入っていて見ることができませんでした。
う~ん、実に残念・・・

さあ、慌ただしくも盛りだくさんの内容だった富士、箱根の旅もこれで終わりです。
セミの声響く夕暮れの小田原城の桜並木を、私たちはゆっくりゆっくり歩きました。それはまるで楽しかった一日をしみじみと振り返るような歩みでした。

するとふとアサちゃんが歩みを止めました。

そしてアサちゃんは桜の木を見つめながら、ポツリとこう言いました。

「セミって、おいしんだよなあ」

また腹減ったのかい!アサちゃん!


といったところで今週はおしまいです。

季節の変わり目ですので体調には充分お気を付けになって、また次回元気にお目にかかりましょう。

それではそれまで、

ごきげんよう!

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