南インド、アーンドラ・プラデシュ州の州都ハイダラバードは、とてもイスラム色の強い街で、特に市南部にある旧市街は、南インドとは思えない雰囲気を持っています。
そんな旧市街の中心に聳え立つのが、このチャール・ミナールです。チャール・ミナールとは「四つの尖塔」という意味で、当時大流行した疫病の収束を記念して、1591年に建てられました。
この写真では塔が3本しか見えませんが、右側の塔の後ろにちゃんともう1本ありますのでご安心下さい。まあ、そこんところはインド版オバケ煙突といったところでしょうか。
このチャール・ミナールの四方には道が延びていて、それぞれがにぎやかなバザールになっています。
ハイダラバード駅からここまで1時間以上もかけて歩いて来たため、少し疲れてしまった私は、そんなバザールの安食堂で軽い昼食を取りながら休むことにしました。
メニューからサモサ2個とコーラを1本注文したのですが、その合計金額は12ルピー50パイサ、日本円にして35円足らずでした。その値段の安さもさることながら、ルピーの補助通貨パイサがしっかり流通していることに加え、見るからに観光客然とした私に対しても、ごく普通の対応をしてくれたことが嬉しかったのを覚えています。
そんな待遇を受け、揚げたてのサモサを口にほおばりながら外の喧騒を眺めていると、なんだか自分もこのバザールと一体化したような気になって来るのですが、また快適なホテルに戻りシャワーを浴びてしまえば、汗や埃とともに、そんな感覚もあえなく流れ去ってしまう私なのでありました。
[dfads params=’groups=39&limit=1′]