バダ・バーグではガイドも雇わず勝手にぶらぶら歩き回っただけだったので、すぐに見終わってしまいました。
*ちなみにバダ・バーグは閑散としているにも関わらず、入場料20ルピー(約40円)とカメラ持ち込み料20ルピーがかかります。また希望でガイドを雇うこともできます。
オートリキシャは往復の約束になっているので、再び同じ座席に座り込み、一路来た道を戻ります。でもそのまま街に帰るわけではなく、街のはずれにあるガディサール湖へ向かうのです。
ガディサール湖は人造湖で、かつてはジャイサルメールの街を潤す大切な湖でした。
この湖に向かって真っ直ぐに続く緩やかな坂道には、ずいぶん立派な門が建てられているのですが、これは娼婦が寄進したものだということです。まあ当時のマハラジャは、娼婦の建てた門をくぐるのをはばかり申し出を断ったそうなのですが、ちょっと留守(外遊?)をした間に勝手に建てられてしまい、しかも門にはクリシュナ神が祀られていたために取り壊すこともできなかったという話があるのです。
そんなガディサール湖の入り口でオートリキシャを降りると、ドライバーは「ちょっと行くところがあるのでまた後で迎えに来る」と言い残し、お金も取らずに走り去って行ってしまいました。いったいなんなのでしょう?
とにかくまあ湖を見に来たわけですから、坂道をだらだら下り娼婦の作った門をくぐりましたら、ほおほお、確かに湖がありますねえ。季節は乾季の真っただ中ということで、湖の水量はだいぶ減ってしまってはいましたが、それでも砂漠のど真ん中にこれだけの水が湛えられているというのは実にすごいことです。まさしくオアシスですねえ。
水が少ないということは湖の外周も小さくなっているということで、私はぐるっと一周回ってみようと思い、乾いてひび割れた元湖底の上を歩き始めたのでありました。
*情報はすべて2010年3月時点のものです。