湯気を立てながら長く延びる一本のロープ。
実はこれ、チャイなのである。南インドのチャイは温めたミルクに濃いめに淹れた紅茶と砂糖を入れて作る。
しかしただ入れただけではよく混ざらないので、こんな風に片方の器からもう片方の器へ勢いよく落とし込むのである。
なので落とす高さが高いほど勢いがついて良いということになり、こんな風に両手を目いっぱい広げた形でチャイの移動を行うのだ。
でも本当はそれだけじゃなくて、見ている人に「すげえ!」と言ってもらいたくてやっているんじゃないかと思うフシもある。つまりまあ半分はパフォーマンスってことで、まんまと写真を撮りたがる外国人旅行者も現れたりするのである。
それからインド人は猫舌が多いようなので、チャイを空気に触れさせて冷ますということもあるのかもしれない。
いずれにせよチャイ屋のおやじの年季の入ったこの技は見ていて楽しく、出来上がったチャイも一味違うように感じるのであった。
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