暦の上では・・・
昨日東北地方まで梅雨入りしたそうでありまして、日本列島はみずみずしくもうっとうしい季節に突入しております。
さて、私事で恐縮ですが・・・ってか、いつもわたくしごとばかり書いておるわけなので今さらですが、先週まで約2週間、仕入のためにインドに行っておりまして、この11日に約12時間遅れのエア・インディアでほぼ無事に帰国致しました。
その間みなさまからたくさんの励ましのメールを頂き、本当にありがとうございました。
またそのすべてにお返事を出せたわけではなく(実際は出した方が少ないですが)大変申し訳ございませんでした。
しかしまったくエア・インディアってのは、よくもまあ遅れるものですねえ。
前回(昨年11月)もやはり12時間以上の遅延が出たので、今回はその経験を生かし、当日の午前中にフライト状況の確認までしていたのです。
そしてその時点では「予定通り」との回答を得ていたわけなのですよ。
ですから、私の機内持ち込み手荷物は「当日帰国」バージョンで準備され、後は空港へ行くだけとなっていたのであります。
ところが午後2時過ぎにエア・インディアから電話があり、「搭乗予定機のフライトは明朝8時になりました」と、そうなっちゃいましたよと事務的に言うのですよ。
わたしゃ耳を疑いましたね。これは単なる私のヒアリングのミスだろうってね。英語あんまりできないからね。
で、当然聞き返したわけですが、あちらは「エイト・エーエム・トゥモローモーニング」と何度も繰り返すものですから、さすがの私でも、あーやはり明朝8時になってしまったのか・・・ということがわかったのです。わかりたくないですけど。
のちにこの遅延の理由を事情通に聞いたところ、「テクニカルトラブル」という、なんだか聞いてもよくわからない、それどころか逆に不安がつのってしまう原因とのことでした。
しかもその機体は、木曜日(6/8)に成田空港を発つ予定だった機体で、急遽乗客をJALに振り向け、カラでインドに帰って来たというイワク付きの機体だったようなのであります。
本当に大丈夫なのかあ? エア・インディアよお。
そもそも今回のインド行きの当日は、成田付近は強い雨が降る天候で、この雨じゃエア・インディアはまた雨漏りするんじゃないかなあという予感がしていたのでありますが、実際乗り込んで見ましたら、私の右上のプロジェクター(映像投影機)から大粒のしずくが通路にボタボタ垂れておりました。
私は以前にも雨の日の出発で同じような経験をしておりましたので、あまり驚きはしませんでしたが、通路を挟んだ右隣に座った欧米人の若者は不安そうにしずくを垂らすプロジェクターを見上げておりました。
そして機体が移動を始めた衝撃で、今まで落下をこらえていた水滴たちが、一気にばらばらと落ちて来たときには、欧米人の若者は飛び上がらんばかりに驚き、その前の席のインド人老人が「雨季だからね」と静かになだめていたのが印象的でした。さすがインド人です。
おっと、インド人を褒めてる場合じゃありませんでした。
とにかく、毎回毎回エア・インディアのぼろっちさには閉口するのですが、それでも安全を脅かさない程度なら我慢しましょう、安いですし。
トイレがいまだにしゅぽっ!という真空方式ではなく、青い水がとろとろ流れ、まったくやる気を感じさせない便器の底ぶたがぷらぷらとゆれていても許しましょう。
機内で映画や音楽を楽しむためのヘッドセットが、いまだに電気コード式のものではなくビニールチューブのもので、チューブのつぶれた箇所を指で押さえて修復しながら、なおかつ差し込んだ耳の部分が痛いのを我慢しつつ、よく見えないスクリーンを見なければならないのくらい許しましょう。
さらに離着陸時の衝撃で、頭上の荷物入れの扉が跳ね上がったり、椅子の背もたれのテーブルが勝手に開いたりしてもなんてことはありません。
でも、
落ちたりしたらやぁーよ、ねっ、お願いだから。エア・インディア~ン
*このメルマガの後半へ続く
〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。
*このメルマガの前半からの続きです。
そんなわけで帰国便は大幅な遅延となりまして、当初夜の8時45分発だったものが、明朝の8時発となってしまったのであります。
その日のホテルはエア・インディアが用意するというので、まずは空港に来いやということになり、6時ごろ空港に参りました。
この時季はあまり乗客のいない時季なので、エア・インディアのカウンター前にはまだ誰もいませんでした。
前回の時はチェックインを待つ乗客でごった返していたのですが、今回は肩透かしをくらったように静かです。
しかも前回のように空港に到着してから出発遅延を知ったのと違い、今回は事前に知らされていたため、心の準備と着替えのパンツの準備ができていたのでそれはもう余裕でした。
それでもチェックインカウンターでは、「あんたの飛行機はこのカウンターじゃなくてあっちだ」と、カウンター後方の荷物用ベルトコンベアーのさらに後ろの、それはもうどう見てもぜんぜんカウンターなんかじゃない所へ行けと言うのです。
うそだろ・・・だってそこは前回遅延証明の発行を巡って、スーパーバイザー・クマール氏とバトルを繰り広げたところじゃない・・・こんなところでチェックインの手続きができるとは思えないんだけどなあ・・・
半信半疑ながらも逆らうわけにもいかず、カートを押してそこへ行きますと、なるほどすでにインド人が2組ばかり並んでいます。
ところが結局その場所はやはり違い、ちょうどそのインド人たちも説明を受けて引き返すところだったのです。そこにジャパニがカートを押して狭いその場所にやって来たものですから、私は単に引き返そうとするインド人たちの進路を妨害しに来たような感じになってしまい、実に間抜けでした。
インド人たちと私は、またもとのカウンターに戻りチェックインを済ませ、他の乗客とともに係員の誘導を待ちました。つまり、今夜のお宿に案内してくれるのをじっと待つというわけです。
しかし今回は乗客が少ないためか、その後はインドとしてはとてもスピーディーに事が進み、用意されたぼろっちいバスで20分ほど待たされたことを除けば、比較的快適にホテルに入ることができたのであります。
ホテルは空港にほど近いエア・インディア御用達の宿「セントール」でした。
ガイドブックによりますと、このホテルはなんと5つ星クラスと紹介されています。
ふーん・・・5つ星ねえ・・・
建物のくたびれ方やロビーの雰囲気から、ちょっと疑問もありましたが、でも普段私が利用しているホテルとは比べ物にならないくらい良いホテルなのは間違いありません。
なにしろ全館冷房でエアコンの音に悩まされることもありませんし、エレベーターもついていて階段で上り下りする必要もありません。またバスタブには栓も付いていて、タオルをまるめて突っ込まなくてもお湯も貯められます。
さらにはベッドのシーツも毎日替えられているようなので、不快なベタベタ感なしでゆっくり眠れそうです。
私が与えられた6階の部屋には大きな窓があり、眼下にホテルのプールが見え、なかなか景観も良い部屋でした。
そんなホテルの設備に満足した私は、さっそく冷蔵庫の中からビールを出して飲もう、と思ったのですが・・・あらら、冷蔵庫にはなにも入っていませんねえ・・・はぁ~
エア・インディアは夕食と朝食も提供してくれるというのですが、なんだかレストランで与えられた食事をもそもそ食べる気にもなれず、それになにより私はゆっくりビールを飲みたかったのです。
それなのに冷蔵庫にビールがないなんて・・・
仕方がないので私はルームサービスを頼むことにして、まずはビールを供給できるんかい?えっ?どーなんだい?ということを電話で聞いてみました。
「えーと、ビールありますかあ? で、それ、いくらですかあ?」
「190ルピーです」
「うっ、高いな・・・キングフィッシャーは?」
「同じ値段です」
「う~ん・・・じゃあキングフィッシャー3本持って来て。すぐね、すぐ」
喉の渇きと禁断症状に襲われていた私は、超高価なビールにもかかわらず、3本も注文してしまいました。
そして私は、ほどなく運ばれて来たビールをグビグビ飲みながら、
「でもまあホテル代がタダだから、トータルで考えればもうけたなあ」
などと、この一泊が本来予定されていない強制されたものであることなどすっかり忘れて、インド最後の贅沢な夜を、満喫している気になっていたのでございます。
おしまい。
えー、今回は帰国直後の慌しい中でのメルマガ作成となってしまいましたので、内容はまあこの程度です。
えっ? いつもと変わんない?
でもまあ、リシュケシの話などもまだ途中ですので、次回からまた小出しに針小棒大的レポートでお送りさせて頂きたいと思います。
それから、写真もいろいろ撮って参りましたので、そちらもHPなどでお見せできたらなあと思っております。
というわけで、今週はこれにて失礼致します。
では、また来週!