大都会デリーを車でちょっと走り出ますと、あたりの風景は一変します。
大きな建物は次第に姿を消して行き、代わってレンガ造りの小さな家屋が、広大な農地や荒地(のように見えますが、ホントはどうなんでしょう?)の中にぽつんぽつんと点在する風景になるのです。
そんな風景が広がり始めたら、車の行く手を注意深く見てみましょう。
ほ~ら、前方の道路になにやら雲の塊のようなものがもこもこ湧き上っているのが見えて来ました。
実はそれはヤギ(ヒツジの場合もあります)の大集団なのです。もちろんこのヤギたちは勝手に歩いているのではなく、ヤギ飼いのおっさんに従って歩いているわけです。つまり放牧のための移動をしているわけですね。
なんとものどかな風景でもありますが、ここはデリーからジャイプールに向かう幹線道路で、片側二車線の道路をかなりのスピードで車が走り抜ける道なので、かなり危険なのですよ。
でもヤギたちはちゃんとおっさんの言うことを聞いて、道路の端をみんなしてもこもこもこもこ歩いているのです。
そして車の来ないのを見計らって道路の向こう側にサッと渡る・・・のですが、やはりそこは数が多いものですから、どうしても何台かの車を止めてしまうことになるのです。そしてドライバーたちはこうしたシーンに出会う度に、スピードをゆるめたり停車したりしてあげるわけなのであります。
しかし年々車の数が増大しているインドですから、もしかしたらこういう風景を見られるのも今のうちかもしれません。そのうち「動物の道路歩行禁止!」とかいう法律ができるかもしれません。
なので旅行会社は今のうちに「動物横断見学ツアー」なんてものを企画してみるのもいいかもしれませんよお。
[dfads params=’groups=39&limit=1′]