今日もインドの首都ニューデリーからお送りさせて頂いております。
インドからとは言え、連日メルマガが配信されますと、さすがにうんざりする方もいらっしゃるかと思います。
また、それとは逆にご丁寧なメールをくださる方もおられまして、大変ありがたく思っております。
なかなかすべてにちゃんとしたお返事が書けませんので、この場をお借り致しましてお礼を申し上げます。
励ましのメールありがとうございます。
さて、とにかく今が一番暑いデリーです。
そんな中、私は汗をだらだら流しながらバザールなど歩いているのですが、すれ違うインド人はあまり汗をかいていないのですよ。あれは「慣れ」なんでしょうか、それとも「進化」なのでしょうか。
とにかくそんなインド人に囲まれておりますと、なんだか汗を流しているのが恥ずかしくなってしまいます。
まあ、暑けりゃ汗は勝手に出てくるものです。別によだれを垂らしてるわけではありませんので、恥ずかしいことではありません。
でも、その分きっちりと水分補給をしなければなりません。
そこで、私がよく飲むのが果汁ほぼ100%のジュースです。
なぜ「ほぼ」かと申しますと、搾られた果汁は砕いた氷を通って容器に入るので、ジュースには多少水が入っていることになるわけです。
そんなジュースに、インドでは塩を入れて飲みます。
お店によっては、塩を入れるかどうか聞いてくれるところもありますが、自動的強制的そんなのあたりまえだろ的に塩を入れるところが多いです。しかもその塩というのが、茶色くてちょっとイオウくさいものなので、初めてジュースを飲みますと、ちょっとびっくりします。
ところが、慣れるとこれがおいしく感じるから不思議ですね。
40度を超す気温に包まれて、イオウくさいジュースを飲むと、まるで温泉に来たような気分になれて、はぁ~極楽極楽びばのんのんってな感じで、なかなかいいものです。
ジュース屋さんは町の至る所にありまして、店先にオレンジやパイナップルなどを積み上げてお客の目を引きます。
値段はコップのサイズにもよりますが、そうですねえ、200~250ccくらい(オレンジを4~5個くらい使います)で15~30ルピーくらいでしょうか。
なんだかやたらと「くらい」が出て来てしまいますが、まあ規格や定価がちゃんとしていないのがインドなので仕方ないのです。
地域によっても値段が違い、オールドデリーでは15ルピーで飲めるところを、ニューデリー南部のバザールでは30ルピーします。
一般的にジュースは手回し式のジューサーで搾るのですが、昨日行ったおしゃれなショッピングモール「アンサールプラザ」には、自動ジュース搾り機があってびっくりしました。
その機械は、上部に材料のオレンジを入れる円形のカゴ、真ん中に果汁を搾る装置、下部に果汁を貯める容器、という構成になっています。
上部のカゴは回転するようになっていて、回転するとカゴに空いた穴からオレンジがひとつずつ落ちます。で、そのオレンジを受けるのが・・・
えーと、なんて説明したらいいんでしょ。
棒の先にオレンジが入る大きさの、半球型カップがついていて、まあちょっと脚の部分の長いシャンパングラスみたいなものです。
そいつが左右に二本あり、片方がオレンジを受け取ると、両方同時に中央に向かって傾き、ほぼ水平に傾いたときには、オレンジはうまいこと両方のカップにすっぽり包まれることになります。
「ああ、アタシ、こうして大切に包まれているのね、シ・ア・ワ・セ」
なんて甘い生活を夢見ていたオレンジに、次の瞬間悲劇が襲います。
水平まで傾いたカップ付の腕は、そこで動きを止めることなく、さらに移動を続けるのです。
実は、その先にはカッターが待ち構えていて、オレンジを真っ二つにしてしまいます。
さらに腕は、それぞれのカップにオレンジの半身をいれたまま、真下めがけて進みます。そこには腕の移動軌道に合わせたスロープがついていて、オレンジが落ちないようになっているのです。
ついに真っ逆さまの状態になったオレンジは、下から突き上げられる突起(実はそこはよく見えませんでしたので想像です)でぎゅっ!と搾られ、はいおしまい!ってな感じになります。
後は搾りかすとなったあわれなオレンジが左右のくずかごに転げ落ち、腕は今来た道をすばやく戻り、また初めの動きに戻るという、なんとも見ていて面白い機械なのです。
ただし、そこがインドと申しますか、しょっちゅうオレンジがどこかにひっかかってしまい、店員さんがその都度機械を止めてはさまったオレンジを引き抜いては上のカゴに戻すということを繰り返しておりました。
私が見ていた限りでは、連続して3個搾ることはできていなかったです。
それならさあ、手で搾っちゃえばいいのに。
それに小ぶりの紙コップで35ルピーって、高くねえ?
そんな疑問も抱きつつ、進化し続けるインドの一端を垣間見たのであります。
おしまい。
えっ?おしまい?
昨日は悲惨な出来事はなかったのかよ?
あのねえ、そうやって人の不幸ばかり楽しみにしてはいけません。
昨日お話した一件に関しましても、すでに私の心のキズと靴の異臭は癒えたのです。
神様!明日からもこんな普通なレポートが続けられますように!
そんなわけで、今日もみなさまの健康と私の平穏をお祈りしながら、ニューデリーの片隅から失礼致します。
では、また明日!