インドはちょっときたないイメージを持たれがちで、まあ実際埃っぽかったりゴミが散乱していたり、はたまた都市部では排気ガスによる大気汚染が深刻だったりもするのですが、その一方できれいな花に満ち溢れている国でもあります。
で、このおじさんはそんな花々を山と積み、そいつで首飾り(首に掛ける目的だけのものではありませんが)作る人なのであります。花の首飾りは主に神様の像や絵、またはご先祖様(そんな古い先祖ではなく先代の方とかも含みます)の額縁に掛けたりと、まあお供えものとしての使われ方が一番多いかと思いますが、そのほかにも何かの行事の会場を飾ったり、そのまま「首飾り」として大切なゲストの首に掛けられたりと引く手あまたなのであります。
なのでこのように毎日山の様な花をせっせと針と糸でつないで行く商売が成り立つわけですね。
この場所ではいくつかのグループが作業をしておりましたので、この何倍かの量の花の首飾りが毎日(しかもデリーの一部の地域だけで)必要とされているわけで、そしてそれがずっと昔から連綿と繰り返されて来ているのでありましょう。
そのように昔から変わらぬ作業をする彼らの背後では、デリーメトロの工事が着々と進められておりまして、新旧混在するデリー、いえ、現代インドを垣間見せるひとコマといった風景なのであります。
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