インドの庶民の足オートリキシャのあれこれです。
技術的なスペックなどはメーカーのホームページにすべてお譲りすると致しまして、ここでは私隊長がインドで実際に見たり乗ったりした体験から、「まあこんな感じです」という程度のお話をさせて頂きます。
オートリキシャとはそもそもなんぞや?
まず簡単に言ってしまえば、オートリキシャは小型の三輪タクシーということになります。
三輪とはいえタクシーということで、元々の基本色はインドの普通のタクシーと同様に下半分が黒、上が黄色(屋根は幌なので黒)となります。
しかし2001年頃から環境に配慮したCNG(圧縮天然ガス)燃料仕様車が大都市圏に登場すると、いかにも「エコですよ!」と言わんばかりのグリーンがボディカラーに採用され(当初は暫定処置として元の黒いボディにグリーンの帯を入れたりしていました)、現在ではデリーを始めとした大都市などでは、すっかりこのグリーン&イエローの配色が主流となりました。
次に内部の構造ですが、運転席は前部の中央にあります。
これは前輪が一つである上に、それを動かすハンドルがなんら複雑なカラクリなしに前輪に直結しているため(つまりバイクと同じです)、自然運転席も中央になるわけです。
しかしだからといって前部には運転手しか座れないかといえばそんなことはありません。通常運転席には運転手のケツの幅よりだいぶ広いシートが取り付けてあるので、運転手がひょいっと横にずれればもう一人座れるのです。なのでオートリキシャの運転手には、ハンドルに対して正面に座れなくても運転できるだけの技量が必要となります。
でも通常乗客は後部座席に座ります。
後部座席の乗車定員は日本の常識からすると間違いなく2名です。でもインドでは3名乗車は普通です。その際には左右の人がハスに構えて座るか、尻の位置を互い違いに前後にするなどの工夫と譲り合いの精神が必要です。また体を半分外にはみ出させて乗っている自己犠牲の精神にあふれた人なんてのもたまに見かけます。
さらに運転席と背中合わせにごく幅の狭いベンチ(ほとんど手すりみたいなものです)を取り付け、後部の空間を向かい合わせの6人掛けにしてしまうこともあります。これは地方都市などでオートリキシャを乗合自動車として利用する際に、乗車定員を劇的に増やす方法としてよく見受けられます。
さて、他にもあれこれ書きたいこともあるのですが、あまり細かいことを言ってしまっても、たいていの人にはどうでもいいことばかりだと思いますので、とりあえずインド各地で見られるオートリキシャの写真を見て頂こうと思います。 それでは、どうぞ!
オートリキシャ博物館
以上が私なりのオートリキシャ紹介となりますが、またそのうち情報を付け加えるかもしれません。