こう見えても私、インドの高級ホテルに泊まったことがあるのです。
なんて自慢をすること自体が庶民のアカシなわけですが、とにかく今回はそんな高級ホテルの楽士の話題です。
インドの高級ホテルの玄関脇には楽士が控えていることがよくありまして、お客様が到着致しますってえと、ぴぃ~ひゃらどんどんぷっぷくぷぅ~と楽器を演奏し、歓迎の意を表したりするのであります。この写真はスパ・リゾートで有名なリシケシのアーナンダ・イン・ザ・ヒマラヤの楽士でタブラとバイオリンという構成でしたが、他にもハルモニウム(風琴)と言われる床置き型のアコーデオンや小脇に抱えるタイコなどのこともありますし、ラジャスタンなどではそこに踊りが加わったりすることもあります。
こうした楽士の役目は、お客様が到着してロビーに入って行くまでの演出ですので、お客様の姿が見えなくなるとすぐに演奏をやめてしまいます。
で、逆に言えば、お客様の姿が見えるうちは演奏をやめるわけにいきません。
まあ高級ホテル滞在に慣れたセレブのお客様なら、楽士になど目を遣らず、さっさとロビーに消えるのでしょうが、セレブでないお客(あえて「様」を外しました)などは珍しがって楽士をマジマジと眺めたり写真を撮ったりしますので、なかなか演奏がやめられず楽士泣かせなのであります。
さらに私のような客(もう「お」も付きません)に至っては、いつまでもそこら辺をウロウロしていたりしますので、さすがの楽士も演奏に疲れ、また目の前の客がたいしたレベルでないことを見抜き、ついには演奏をやめてしまうのであります。
はい、この写真を撮った後すぐ、楽士たちが休憩に入ったのは言うまでもありません。
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