2001/05/25 ハロー注意報 アーマダバード-ムンバイ
アーマダバードは観光客が少ないので外人(私のこと)が珍しいらしい。
街を歩くと「ハロー」という声があっちからもこっちからも掛かり、答えるのにいそがしい。別に物を売り付けようとかそんなんじゃなく、純粋に私とお近付きになりたいだけらしいのである。
そう言われてもアーマダバードはグジャラート州で一番の都市である。人口までは知らないが、その全市民とお友達になり、悩みの相談などを聞いてやる自信はない。そんな公約は断じてできないのだ。
そんなことで、たった3泊4日の滞在ではあったがホテル周辺ではちょっとした顔になり、私が歩くとみんなが注目するので安易に屁もこけないのであった。その割には得することがなかったのはなぜだろう?
唯一よかったのは、透かし彫りの美しい小さなモスクを塀越しに覗いていたとき、中にいたイスラム教徒のあんちゃんに「入っていいぞ」と言われたことだ。
入り口で裸足になり、中へ入って行くと・・・あらぁー、とっても熱いじゃない!下の石が!
つま先立ちでバレリーナのように、つつつと歩いていると、インドの若者達が笑い、そんなのは何でもないぞとばかりに日向の焼けた石の上に立つではないか。
私は以前テレビで見た山伏の修行で、裸足で火の上を歩くというやつを思い出した。
さては君たちは本当はイスラム教徒ではなく山伏なんだろ!え!
こうして「ハロー」の嵐にもみくちゃにされた4日間も終わり、私はムンバイに到着した。
するとここは巨大なサイクロンが間近まで迫って来ており、ホテルの前の海は波も荒く、本当の波浪注意報であったのだ。