私はグルメではありませんし、おしゃれでもありませんし、ついでにお金もあまり持っていませんので、インドに行っても食べ物で贅沢するということはないのですが、たまには高級なお店に行くことだってあるのです!どん!(机を叩く音)
とまあ、かなり力を入れて紹介するのはここ、高級にして有名なインド料理店「ブハラ(Bukhara)」なのです。ブハラはニューデリーのファイブスターホテル「マウリヤ(当時はマウリヤ・シェラトンという名前でした)」の一階にあります。
いつも大勢の人で込んでいて、予約を取るのもなかなか大変なようです。あっ、「ようです」というのは、実はここには友人に連れて来てもらったのです。自分で予約して来たわけじゃあないのです。来ません、自分じゃ、ははは・・・ってか、来られません。はぁ~・・・
ついでにその友人は私がここ(ホテル・マウリヤですね)に来るにあたり、私がいつも愛用しているぼろっちいワンボックスタクシーで乗り付けてはみっともない思いをするであろうとの気遣いから、ピカピカの新車で迎えに来てくれたのです。ありがたや、ありがたや。
はたしてホテル・マウリヤの玄関にはCDナンバー(外交官ナンバーです)を付けた高級乗用車が次々に横付けし、ロビーには着飾った(彼らにとってはフツーなのかもしれませんが、私にはそう見えました)紳士淑女がたむろ、いえ、参集してとても華やかな雰囲気なのです。いやあ、ホントぼろタクシーで来なくてよかったです。
そんなロビーを奥へ進むと目指すレストラン「ブハラ」はあります。
入口で予約があることを告げると、ウエイティングの人たちを尻目にすぐに席へ通されます。
うむ、予は満足じゃ。
このレストランは上の写真のように調理場がガラス越しに見えるようになっていて、長いシーク(串)に刺さされて吊り下げられた肉や野菜、そしてそれらを次々に熱いタンドール(釜)で調理していくコックたちの仕事ぶりなどを眺められるのです。
ということで、このレストランではタンドール料理が中心となりまして、私たちもシシカバブ(写真手前)やタンドーリ・チキン(写真奥)、そしてナン(写真左にちょこっと見えてます)などを頼んだのであります。もちろん味はどれも絶品でまったく言うことなしなのですが、実はこのレストランのイチオシにして常連客にもっとも人気の高い料理は、意外や意外「ダル・カレー(豆のカレーです)」なのです。(写真なし、すんません)
ダル・カレーは茶色っぽいどろっとしたスープ状のものなのですが、これが不思議なくらいコクがあっておいしいのです。当然肉など入っていないでしょうし、スパイシーでもないのですが実にうまいです。長年にわたり人気があるのがうなづけるというものなのです。
さて、気になる料金なのですが・・・
えへへ、実はこれも友人が出してくれたので良く覚えていないのですね。ありがたやありがたや。
でもその友人は酒飲みの私の酒代までは持ってくれませんでしたので、ビールの値段はしっかり覚えています。
ここはキングフィッシャーは小瓶(330ml入り)しか置いていませんでしたが、なんと一本390ルピー(約990円)もしました。 そりゃあどこのレストランでもアルコール類は高いですが、ビールの大瓶でだいたい200ルピー前後なのです。更に酒屋で買えば大瓶で30ルピー、小瓶なら20ルピーで買えるのです。それがここでは390ルピーなのです!どん!
まあ高いと思えば飲まなきゃいいのですが、そこはほら、せっかくのお誘いでこういう高級レストランに来たわけですし、もしかしたらもう二度と来れないかもしれないわけですから、今宵一夜の贅沢くらいいいのです!どん!
ってなわけで気が付けば10本も飲んじゃいました。
税、サービス料など入れたら、ビール代だけで1万円以上もしてしまったわけですよ。はぁ~・・・
食事の最後にはパーンという噛みタバコ(左の写真です)が出されます。
これはキンマの葉で石灰やスパイスなどを包んだものなのですが、丸ごと口の中に入れて噛み砕きます。味は・・・まあおいしいものではありません。ちょっと舌がしびれますし、頭も少ししびれます。でもってツバが赤くなります。
そんなわけですっかり贅沢をしてしまった晩餐でしたが、お陰さまでお腹と心は大満足のひと時を過ごすことができ、ビールとパーンでしびれきった私は再びぴかぴかの新車に乗せられ、場末のような場所に建つよれよれの定宿へと帰って行ったのでありました。
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