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インド:カラフルな傘が店先を飾ります・インドの雨季

         
  • 公開日:2007年3月5日
  • 最終更新日:2022年6月25日

もうインドに何回も行っておりますが、あまり「インドと雨傘」という組合せがうまくイメージできません。
実際にはインド人が傘を差している光景は何度も見ているのですが、おそらくインドの人口から見た傘使用者数が圧倒的に少ないのだと思います。そのために「インド」と「傘」がうまく結びつかないのだと思うのです。まあせいぜい思い出せるのは、細密画かなにかでマハラジャに大きな日傘が差しかけられているという図くらいのものです。

そこにいきますと我が国ニッポンは、結構昔から傘文化が浸透しておりまして、「傘の国」と言っても過言ではないくらいです。
たとえば時代劇で浪人が傘張りの内職をしているなんてシーンがありますが、それなどは当時でもかなり傘の需要があったという証拠だと思います。
それから妖怪百物語なんてものには唐傘のお化けが出て来ますが、これなどはたぶん打ち捨てられた破れ傘の怨念みたいなところから来てるのでしょう。
また「番傘」なんてものがありますが、あれは旅館などの貸し出し用傘のことで、各傘に番号がふってあったことから付いた呼び名という説もあり、それほど傘はごく普通に日本人の生活に密着していたアイテムだということがわかるのです。

さて、日本のことは置いといて、インドの話をしなければなりません。

インドにはモンスーン(雨季)というものがありまして、インド亜大陸のおおよその地域ではだいたい6月くらいからそれに突入致します。期間はだいたい3~4ヶ月です。
では、その間インドのみなさんは毎日雨傘を持ち歩いているかといえば、そんなことはありません。
そりゃあ傘を持ち歩いている人はいますが、先ほども申しました通り、その絶対数が少ないのです。
で、みなさんどうしているかと言えば、頭からすっぽり布をかぶったり、ビニール袋をかぶったりしています。
まあそれよりたいてい雨宿りをして雨をやり過ごしているようです。雨季とは言え、日本の梅雨のように一日中降り続くということが少ないので、それでなんとかなってしまうのでしょう。(でも地域差はありますよ、広いインドですから)

この写真は南インドのコーチン(コチ)でのものです。店の軒先に色とりどりの傘がぶら下げられています。そして店頭には「雨傘ぼうや」といった感じの看板が立てられています。
でもここは傘の専門店ではありません。看板にも「TEXTILES」とあるように、ここは布屋さんなのです。見ればそのまた隣のお店にも傘がぶら下がっています。
そんなわけで、傘は雨季だけの臨時収入的商材という位置付けになるのでしょう。

私もここで傘を一本買いました。
あまり荷物は増やしたくなかったのですが、傘の国から来た人間としては、雨季のインドを傘なしで行動することができなかったからです。

買ったのはカラフルな模様の折りたたみ式のもので、160ルピー(約450)でした。
折りたたみの傘と言っても日本のもののように軽くはなく、また血迷って買ってしまったカラフルな傘はインド人から好奇の目で見られてしまい、結局あまり差さずにお土産として日本にもち帰って来たのであります。

ええ、日本でも使っちゃいません。

郷に入ったら郷に従え、インドでは傘よりビニール袋を使うべきなのかもしれません。

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