暦の上では・・・
まだ暑いとはいえ9月も中盤、しかも今年の猛暑で鍛えられた体にはもはや残暑とも言えない過ごしやすい気候となりました。体を動かすのもだいぶ楽になり、スポーツが盛んに行われる季節です。
日本はそんないい季節だというのに、この9月8日にサッカーワールドカップのアジア予選「日本対インド」が、わざわざあの蒸し暑いインドのコルカタ(カルカッタ)で開催されました。
私もテレビで観戦していましたが、それはもう予想通りの展開でした。
ええ、私の予想とはもちろん停電のことです。
煌々と輝くスタジアムの照明がテレビに映し出されたとき、おそらくインドを知る人ならみな同じ思いを抱いたことでしょう。
「あーっ!照明がちゃんと点いてる」
さらにそのあと、こう思ったはずです。
「停電になったらどうするんだろう?」
そしてその後の展開はみなさんの知る通りであります。
しかし30分でよく復旧したものです。「奇跡」って本当にあるんですね。
さて、そんなわけで「スポーツの秋」です。
今年はオリンピックも開催されましたから、それに触発されて「よし!何かスポーツでも始めるか!」と決意を新たにされた方も多いのではないでしょうか。
やはりメダルを獲った競技は目立ちましたので、これから人気が出るでしょう。
柔道、水泳、体操、レスリング、マラソン、自転車、アーチェリー・・・そしてハンマー投げ。
*紙面の関係と記憶力の問題ですべての競技を書き出せませんでした。掲載されなかった関係各位様にはこの場をもってお詫び申し上げます。
そんなメダル獲得競技を自分もやりたい!という大勢の人々が、柔道の道場の門を叩き、スイミングクラブのガラス戸を叩き、体操クラブのマットを叩き、そし
てハンマーでクギの頭を叩き・・・・とまあとにかく今日本各地ではいろんなものが叩かれているはずなのです。
しかしいざ実際に始めてみようと具体的に検討してみますと、柔道やレスリングのような格闘技系のスポーツは痛そうです。体操なんて歳をとってからじゃでき
そうもありません。自転車やアーチェリーは道具にお金がかかりそうですし、ハンマー投げは投げたあとの顔が怖いです。
そんな中でなんとか始められそうなものといったら水泳でしょう。水泳なら誰かと格闘することもなく、道具にあまりお金もかからず、泳いだあとに怖い顔をする必要もないでしょう。
そこで水泳を始めようと、タンスにしまった水着を久々に取り出してみます。
「う~ん・・・ちょっときついかな・・・それにこのクマの絵もなあ・・・」
と、以前の水着がサイズ的にもデザイン的にも今の自分にどうもフィットしません。いえ、サイズに関していえばフィットしすぎています。
そこでバーゲンで安くなった水着を買って、いよいよプールに通い始めます。
しかしお金のかかるスイミングスクールなどには入らず、近所の公共のプールで済ませようとするものですから、どうトレーニングしていいかわかりません。上級者がばんばん泳いでいるコースには当然踏み込めませんし、かといって子供がうじゃうじゃいるエリアではおちおち泳げたものではありません。
そんな具合ですので、結局2、3回行っただけで早々に挫折することになってしまうわけです。
まったく挫折の早さだけは金メダル級です。
*このメルマガの後半へ続く
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*このメルマガの前半からの続きです。
日本国中を熱く湧かせたオリンピックでありましたが、残念ながら今回もドーピング問題が発生してしまいました。
薬は辛い病気の症状を抑えたり、患部を治癒したりするありがたいものではありますが、その使用方法を間違えると大変なことになります。また薬品の扱いではなくても、栄養補助食品や健康食品なども用法をよく守って使用しなければいけないでしょう。
私が会社勤めをしていた時、同じ課に定年後の再就職として勤務している丹波さんという方がいました。歳は60歳をちょっと越えたあたりだったでしょうか。
丹波さんは割と小柄な男性だったのですが、非常に健康に注意されていて、毎朝職場に来るとまず生協で買って来た牛乳を飲みます。
それからユン○ルという非常に高い栄養ドリンクを飲みます。
そしてなにやら栄養剤も何錠か飲みます。
お昼は食事のあとに乳酸飲料を飲みます。
それからリ○ビタンDというファイトの出る栄養ドリンクを飲みます。
そしてまたまた栄養剤を何錠か飲みます。
さすがに帰宅されたあとの夜に何を飲んでいるかは知りませんでしたが、私が知る範囲だけでもそうとうな「健康っぷり」でしたので、内心「あんなにいろいろ
飲んで大丈夫なのかなあ」と心配していました。
するとある日丹波さんがしきりに頭をかきながら私のところへやって来ました。
そして私に、
「いやあ頭がかゆくて仕方がないんだけど、どうなってるか見てくれませんか」
と言いながら頭を私の方に向けました。
丹波さんの頭は完全な白髪でしかも比較的短い刈り方だったのですが、今目の前にある頭は全体的にピンクになっていました。
「頭がピンク」などと言うとなにやらいやらしい想像をしている状態のようですが、丹波さんの場合はそうではなく、本当の意味で「頭がピンク」でした。
おそらく頭皮が赤くなっているのでしょう。その赤色が短めの白髪でうっすらおおわれているものですから、色が混ざってきれいなピンク色になったというわけです。
私はちょっと言いづらかったのですが、
「あー、なんだか頭がピンク色になってますよ」
とありのままを報告しました。
すると丹波さんはしきりに恥ずかしがり顔まで赤くしながら、
「なんでこんなになっちゃったんだろう・・・」
とピンクの頭をかしげながら医者へ出かけて行きました。
その時の私はなぜか「そりゃ栄養剤とはいえあれだけ薬を乱用しちゃ体に悪いですよ」とは言えなかったのですが、この一件で丹波さんも薬の乱用を止める事だろうと、ちょっとホッとしたのでした。
翌日元気に出社した丹波さんはもうピンクではありませんでした。そしてさすがにユン○ルやリ○ポビタンDは持っていませんでした。
私はそんな丹波さんをちょっと気の毒に思って見ていたのですが、丹波さんは机の上に医者でもらって来た何種類かの薬を並べ、
「いやあ、こんなにたくさん薬を飲まなきゃいけないんですよお~」
と、嬉しそうににこにことしていたのでした。
みなさんも健康維持には「規則正しい生活」「バランスの取れた食事」そして「適度な運動」を心がけ、必要以上の薬の使用は控えましょう!
それでは、また来週!