真昼間だというのに人影はなく、ただ牛だけが餌を探してうろつくこの閑散とした空間、実はここ、駅前なのです。ここはインド亜大陸最南端の街カニャークマリの玄関口、その名も「カニャークマリ駅」(そのまんまですが)です。
まあ最南端ってことは言いかえればインドの端っこということにもなるわけですが、ここはヒンドゥー教の聖地でもありますので、もう少し活気があってもよさそうなものだと思うのですが、ほれこの通り寂しいのなんのってありゃしません。
カニャークマリ駅は海へと続く街のメインストリートに対して直角の位置にあり、つまりそのメインストリートを駅の方に向って曲がると、目の前にこういう景色が広がるわけです。なのでこの空間は「駅前広場」ではなく、あくまでも駅へのアプローチでありロータリー的存在のところなのですが、何にもないので広場、いえ、空地としか思えないのです。
でもって駅舎はこのずぅ~と先に見える白い建物ですので、そこまでこのただ広いだけの空間を太陽に照らされながらとぼとぼと歩いて行かなければならないのであります。
インドではとかく駅前などに観光客目当ての客引きや土産物売りなどがいて、うるさく付きまとって鬱陶しくてしかたがないのですが、こんな風に誰もいなけりゃいないで、なんだかちょっと物足りないなあなどと思ってしまうのが不思議なのであります。
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