〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。
2010年3月23日(火) マウント・アブー 晴 朝21℃(室温) 7時頃起き出し、8時に朝食を取りに出る。 9:00ホテルを出てツアー会社の前へ バスにはすでにたくさんのインド人観光客が乗っており、19、20の席のはずなのに一番前の席に座らされた。 バスは快調に走り出したがあっという間に停まり、第一の観光ポイントに着いた。 見学を終えバスに戻り再び走り出すがまたすぐ停まる。 次は「Brahma Kumaris」という、なんだかよく分からないが宗教団体の総本部とのこと。 続いて「Honey Moon Point」と呼ばれる見晴らし所へ。 一旦バスターミナルへ戻り昼食タイム(約40分間) 午後はジャイナ教寺院「Dilwara Temple」へ 次は少し山の方に入り、金色のナンディのある寺「Achaleshwar Mahadev Temple」へ。
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【以下の解説は2012年9月24日のものです】
〔以下メモに解説を加えて〕
2010年3月23日(火) マウント・アブー 晴 朝21℃(室温)
7時頃起き出し、8時に朝食を取りに出る。 チキンスープ、ダヒ、バナナ Rs.55
昨夜は天然のクーラーのお蔭でよく眠れた。 朝食の「ダヒ」とはヨーグルトのこと。私はお腹の調子を整えるため、インドではなるべく毎日ヨーグルトを食べるようにしているのだが、そのままだと酸っぱ過ぎて食べづらい。そこでヨーグルトにバナナの輪切りを入れた「バナナ・カード」と呼ばれるものをよく頼むのだが、この店にはそのメニューがなかったため、店員に意図を説明した上でダヒにバナナの輪切りを付けてもらった。なので品目としては「ダヒ」と「バナナ」が別になる。
9:00ホテルを出てツアー会社の前へ 9時半の出発のはずだったが9:45になってようやくバスが到着した。
「ツアー会社」とあるが、実際はバスツアーのチケットを買った小さな旅行代理店のこと。その前が集合場所に指定されていたにも関わらず、ずいぶん人が少ないしバスはいないしでちょっと不安になってしまった。
バスにはすでにたくさんのインド人観光客が乗っており、19、20の席のはずなのに一番前の席に座らされた。
なるほどツアーバスはここが始発地点ではなかったのである。だから人が少なく、バスも時間通りに来なかったわけである。 予め指定されていた席は19,20というものだったが、ガイドはこちらが外国人と知ると最前列の席に着かせた。見晴らしがよかったので初めは「ラッキー!」と喜んだが、次第にガイドは二列目以降の人たち(最前列の左側はドアなので客はいない)だけに向けて説明をするようになった。もっとも現地語(おそらくヒンディー語)なので聞いても分からないのであるが。
バスは快調に走り出したがあっという間に停まり、第一の観光ポイントに着いた。 ここは「Shanker Math」という寺で、シヴァ神を祀ってあるらしい。
それでもガイドは各ポイントごとに手短ではあるが英語でも説明してくれた。まっ、それでもよく理解できなかったのであるが・・・
見学を終えバスに戻り再び走り出すがまたすぐ停まる。 今度は山の上にある寺「Adhar Devi Temple」まで石段を登る。 気温は高くないがさすがに息が切れた。
最初は段数を数えながら登っていたが、すぐにわからなくなりやめてしまった。おそらく巡礼の信者たちはこの一段一段をしっかり踏みしめながら登るのだろう。しかし信仰心の薄い私にはただただ辛いだけなのである。
次は「Brahma Kumaris」という、なんだかよく分からないが宗教団体の総本部とのこと。 広い講堂のような所で怖そうなおばさんの話を聞く。 その本堂の右側には動物の置物を置いた庭があった。
ここは本当になんだかよくわからない所だった。もちろんなんらかの宗教施設であることはわかるのだが、怖そうな顔で説明するおばさんが怒りださないよう、ひたすら目を見てうんうんと頷き、ちゃんと聴いてる振りをしていた。もしふいにおばさんから「今私が説明したことを復唱してみなさい!」などと言われたらと思うと、怖くて怖くて仕方なかった。
続いて「Honey Moon Point」と呼ばれる見晴らし所へ。 なかなかの絶景だった。
おそらく新婚旅行の人がよく来るところなのでそう呼ばれるのだろうが、眺めは良いけどそれほどロマンチックとは思えなかった。でもここにはインド人の好きな「馬の背中に客を乗せて写真を撮る」という商売の人が何人か出ていたので、マウント・アブーに来る人は必ずここに来るというなかなかの名所なのだろう。
一旦バスターミナルへ戻り昼食タイム(約40分間) ツアー会社のそばの店でコーラとチーズサンドイッチを食べる。 Rs.75
昼は各自で食べる。しかも朝バスに乗った辺りでである。 午前中に回ったポイントはすべて町の周辺にあるものばかりであったらしく、昼休憩の前にも町中をかすめて通ったりして、なんだか狭い範囲をぐるぐる回っているだけのようで物足りない感じなのである。
午後はジャイナ教寺院「Dilwara Temple」へ ここはカメラ、携帯電話は入り口で預けなければならない。一個Rs.1 内部は見事な彫刻を施した石造りで息を飲むような美しさだった。 説明をしていた男(寺院側の人だと思う)に寄付を求められ、Rs.10渡すと不満そうな顔をされた。
ここはこれまでに見学した中で文句なく最高の場所だった。残念ながら内部の写真撮影は禁止(そもそもカメラを持ち込めない)なので、自分の網膜と脳裏に焼き付けるしかないのだが、悲しいかな細部にわたるまで記憶し、さらにそれを文字で説明することなどとうていできないのである。申し訳ない。 寺院内を案内してくれた男はこの寺のお坊さん(とジャイナ教でもそう呼ぶのかどうかは知らないが)の一人のようで、少々自慢げな表情で淡々と説明をしていた。そして最後に寄付を求めて来たので私は10ルピー札を渡したのだが、どうもそれは彼らにとって相当低い金額だったらしく、お坊さんらしからぬ憤怒に満ちた表情をされたのでございます。確かにジャイナ教徒は商才に長けた人が多く、そうした裕福な信者の膨大な寄付によって壮麗なる寺院を建立しているので、10ルピーなど取るに足らぬものなのだろう。
次は少し山の方に入り、金色のナンディのある寺「Achaleshwar Mahadev Temple」へ。 入場料はなかったがカメラはRs.10取られた。
「ナンディ」というのはインドによくいるコブウシで、シヴァ神の乗り物とされているために神聖視されている。なのでできれば呼び捨てにせず、「聖牛ナンディ様」とお呼びするのがいいのである。