この寺院には近所のネコは入って来ないということなのですが、鳥は入って来るようです。中庭の頭上を見上げれば、そこには鳥避けと思われるネットが張り巡らされているのですが、私が思うに、このネットで防ごうとしている鳥はハトなどではなく、おそらく猛禽類の類ではないかと思うわけです。
もしこのネットがなかったら、人のいなくなった夜間にフクロウなどがサッ!と舞い降り、ギュッ!とネズミを掴み、バッ!と飛び去って行く事でしょう。
まあフクロウからしたらここは「濡れ手に粟」の天国状態となるのでしょうね。
さて、次はこの寺院の神殿部分に行ってみましょう。
ほらその建物がそうです。真ん中の入口から入ります。この時はもう夕方だったためか、信者の数はそれほどでもなく、列を作るための鉄柵の中もこんな状態でした。
このネズミが乗っている箱はお金を寄進するためのもので、貯金箱のようなスリットが切ってあります。
ここに信者が長い列を作るときには、なんとなくの手持ち無沙汰でお金をひょいと入れてしまうのかもしれません。
あっ、お金を入れるのは信仰心の表れで、決して「なんとなく」などではありませんでした。大変失礼致しました。
と、短い列ではありましたが、それでも順番に並んでいよいよ神殿に入ろう・・・
と思ったら、さすがにこの部分はヒンドゥー教徒以外は入れないとのことでした。
そこで許可をもらって、入口の外から写真だけ写させて頂きました。信者のみなさんが拝んでいるのは正面の神様なのですが、ご注目頂きたいのは床に置かれた大きなお皿です。
で、そのお皿の上に載っている黄色い丸いものがお供物なのですが、なんとネズミのトッピングがされています。
まあ、賢明なる諸兄はすでにおわかりかと思いますが、このネズミはトッピングの具材ではなく、お供物を齧りに来たネズミなのです。
そして係りのおっさんはそのネズミを追い払うどころか、ネズミの齧ったお供物を、参拝を終えた信者に手渡しているのです。
そうです、食べるとコレラに打ち勝つ強い体になるという霊験あらたかなるお供物は、なんとネズミの齧りかけのものだったのです。
我らがドライバー氏もきちんと参拝し、もらったお供物を大切そうに両手で包み込むようにして出て来ました。
「ほら、これがお供物です。一口食べますか?」
と、親切にもドライバー氏はそれを勧めてくれました。
う~ん・・・
せっかくなのですが、ヒンドゥー教徒でもない人が食べると、返って良くないことが起こりそうな予感がしますので、今回はやめておきましょう。
*すべて2007年3月時点の情報です。
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