日本でもっとも普通に見られる小鳥と言ったら、なんと言ってもスズメでしょう。
しかしスズメはそこら中にたくさんいる上に、色も茶系で地味ですし、鳴き声もチュンチュンという至って工夫のないものですので、あまり人々の耳目を集めるということがない鳥です。
そこへ行きますとインドには色のきれいな鳥なんかもごくフツーに飛んでいます。特にグリーンのインコなんか本当にそこら中にいますのでまったく珍しくなく、ほとんど日本に於けるスズメみたいな存在なのです。
ところがインドにもスズメはスズメで地味ながらちゃんと存在しておりまして、グリーンのインコをつかまえて「おまえはインド版のスズメだな」なんて言えないのです。言ったら本当のスズメの立場がないわけです。じゃあおれたちゃなんなんだよ!鳥じゃなくて虫なの?スズ虫?ってことになっちゃうわけですよ。あー、かわいそうだな。さて、そんなかわいそうなインドのスズメなのですが、私が見たところでは日本のものより体がやや小さく、また色も少し薄いため、なんだか全体的に日本のスズメより影が薄く感じられ、ますますかわいそうに思えてしまうのです。
まあそれはただ単に日本のスズメと種類が違うということだけなのかもしれませんが、もしかしたら華やかな色合いの鳥に自分のポジション(「よく見かける鳥」という地位)を奪われてしまった精神的ショックによるものという可能性もあり、やはり人も鳥も「自分の居場所」というものが必要なんだとつくづく感じたのでありました。
あー、私も自分の部屋が欲しいなあ~
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