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ラージダニエクスプレスは相変わらず食事で お、も、て、な、し なのであった:2013年グジャラートの旅:エピソード編・第2回

         
  • 公開日:2014年1月9日
  • 最終更新日:2022年6月15日

今回のグジャラートの旅は若き相棒Y君との二人旅であった。
若き相棒Y君は一か月前に仕事を辞め、急遽この旅に参加することになった。
そんな若き相棒Y君・・・面倒なので以後Y棒と略すが、とにかくY棒とのグジャラートの旅はニューデリー駅19時55分発のラージダニ・エクスプレスから始まったのである。

ラージダニ・エクスプレスはインド国鉄の誇る寝台特急である。大都市間を結び、他の列車より優先運行されるため所要時間が短く遅れも少ない。
またこの列車はいわゆる上級クラスの車両のみで編成され、寝具はもとより食事まで付いている。

ラージダニ・エクスプレスは乗り込むとすぐにペットボトルの水が配られる。
そして出発するやいなやスープとスナックが出される。
さらにその後ちゃんとした夕食も振る舞われる。
まるで田舎のおばちゃんのおもてなしの「食べな食べな」攻撃のようである。
私は2001年にも同区間(デリー-アーマダバード間)でこの列車を利用したが、その時はまだインド国鉄の実力を知らなかったので、食事をした上に水まで用意して乗ってしまい、この田舎のおばちゃんのおもてなし攻勢に苦戦したものである。

なので今回はしっかり空腹にした状態で手ぶらで乗り込んだ。
しかしあれから12年の歳月が流れているため、はたしてまだミネラルウォーターのサービスがあるのかどうか少々不安であったが、ちゃんとペットボトル入りの水が配られホッとした。ちなみにペットボトルに入っている水のことをつい「ミネラル・ウォーター」と言ってしまうが、少なくともインドにはミネラルが入った「本物のミネラル・ウォーター」と、ただ単に浄化しただけの「フィルタード・ウォーター」があるとのことである。
でもそんなことはいちいち気にしていないので、今後も特に区別なくミネラル・ウォーターと言ってしまうのである。

続いてトマトスープとスティックタイプのクラッカーが配られた。Y棒は初めてのインドの列車旅なので「今夜の食事はこれだけだからね」と教えてあげると、ちょっと驚いた顔をしてとても大事そうにクラッカーを食べていた。

軽食のお盆が下げられしばらくすると、いよいよメインディッシュである。
ラージダニ・エクスプレスも飛行機と同様ベジタリアンメニューとノン・ベジタリアンメニューから選ぶことができる。
私はY棒の分も含めノン・ベジを選んでおいたので、チキンカレーともう一種類のカレー、それにライスとパラータ(具なしのお好み焼きみたいなやつ)、ヨーグルトという食事が配られた。Y棒はまさかちゃんとした食事が出て来ると思っていなかったので、またまた驚いていた。そう、インドの旅は驚きの連続なのである。

翌朝はベッドティーから始まった。お湯の入ったポットとティーバッグ、クッキーが配られ、なんとも優雅な一日の始まりである。

朝食はなぜか2枚のパンとフライドライスという組み合わせであった。焼きそばとパンならわかるが、焼き飯でパンを食べろと言うのだろうか。
何気なく周りのインド人の食事を見ると、フライドライスがなく代わりにコロッケが付いているではないか。
そう、インドの列車の朝食といえばコロッケが定番なのである。食事が付かない普通の列車でも、売り子がコロッケとパンのセットを売りに来たりする。そんなコロッケをパンに挟み、ケチャップを付けて食べると実にうまいのだ。

それなのに私とY棒の食事にはコロッケがない・・・
夕食に肉を使った分、朝食の食材費を抑えたのか?
そりゃまあバターやジャムがあるからパンは食べられる。インドにはパンも食べられない人がたくさんいることを思えば、もうそれだけでもありがたいとは思う。
でもやっぱりインドの列車旅の朝食はコロッケパンなのである。コロッケのないインドの列車旅なんて、高木ブーのいないザ・ドリフターズのようである。なんとかなるけどちょっと物足りないのである。

とまあコロッケがなかったのは残念ではあったが、ラージダニ・エクスプレスの食事は相変わらず至れり尽くせりなのであった。

ところでニューデリーから一緒に乗り込んだ周りの乗客のほとんどは途中駅で降りて行ったようで、朝目覚めたらぜんぜん知らないおっさんだらけだった。
これはこの12年でインド人の生活水準が上がり、かつてラージダニ・エクスプレスで長距離移動していた利用客が飛行機へと遷移して行き、替わって比較的短い距離での利用客が多くなったということなのかもしれない。

とにかくそんな途中駅での乗降客が増えると、車内サービスが煩雑になる。
つまり後から乗って来た客に時間差で食事を出したり、夜中でも途中下車した客の寝具を取り換えたりしなければならないのである。

そのためなのかどうかは知らないが、車内サービスの係員がチップを集めに回った来た。
以前はそんなことはなかったので向かいのおっさんに確認すると、一人10ルピーずつ出すのだと教えてくれた。

ラージダニ・エクスプレスは、定刻より約30分遅れの午前10時にアーマダバード駅に到着した。昨夜乗る時にはあまり気にしていなかったが、明るいホームに降り立ちあらためてラージダニ・エクスプレスを眺めて見ると、その車体はハデハデしい真っ赤な色に塗られており、それがインド国鉄の自信の現れであるように思えたのであった。

がんばれラージダニ・エクスプレス! 飛行機なんかに負けるな!

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