インドの安めのホテルには結構虫がいます。 ハエ、蚊、ゴキブリ、アリ、蛾、ムカデなどなど・・・
そんな虫を狙って部屋に住み着いているのが、ヤモリです。ヤモリはその平べったい手足で壁に取り付き、苦もなく部屋を縦横無尽に移動します。またその跳躍力も素晴らしく、危険を察知するとぴょんと跳んでどこかへ行ってしまうのです。
この写真のヤモリも、部屋の壁にくっついていたところを撮ったものです。別に写真のタテヨコを間違えて載せてしまったわけではありません。もともと壁を垂直に登って行く途中だったわけです。
ヤモリはその姿形とその所属(爬虫類)から、女性を中心に「うわっ!きもっ!」と嫌われることも多いかと思いますが、よく見ればつぶらなひとみにもみじのおてて、肌も透き通るような薄ベージュで、とてもかわいらしいのです。
もちろん人に危害を加えることはまずありません。それどころか虫を獲ってくれますので、私たちの味方でさえあるのです。いえ、味方どころか、マラリアを媒介する蚊を獲ってくれるとなれば、これはもう部屋の守り神と言っても過言でないかもしれません。ありがたやありがたや。
そんな風にヤモリのかわいらしさとありがたさに気が付くと、急に親近感が湧いて来て、さみしい一人旅の夜などには、ついついヤモリに話しかけてしまうのです。
「おい、ヤモリ・・・お前も、ひとりぼっちなのかい?」
うわっ、その独り言がきもっ!
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