お気に入りのオートリキシャで向かった先は、「バダ・バーグ(Bada Bag)」というところで、そこへは砂漠の中の道をひたすら走って・・・と書きたいところですが、実際は15分くらいで着いてしまい拍子抜けしてしてしまいました。これじゃ200ルピーはちと高いですねえ。バダ・バーグはこの地方の王族たちの墓なのですが、彼らは墓を造らないヒンドゥー教徒でありながら墓を残すという、まあいわゆる特権というかおきて破りというか、とにかく権力を持ってるとなんでもありなわけですね。
こうしたお墓はビカネールの郊外でも見ましたが、だいたい八角形の台座の上にチャトリ(東屋)が建っているという構造で、ビカネールのものは時代によって材質が砂岩だったり大理石だったりしたのですが、ここのものはすべてこの地方特産の黄砂岩でできていました。しかしまあいくら華麗な装飾を施した王族たちの墓とはいえ、一面ベージュ色の砂の世界のただ中に、まるで忘れ去られたかのようにあるそれは、ちょっと荒涼として寂しげであり、思わず諸行無常、盛者必衰の理をあらわす、なんて言葉が頭によぎってしまったのであります。
やっぱ、
♪ 高価な墓石を建てるよりぃ~ 安くても生きてる方がスバラシ~
ですねえ。
*情報はすべて2010年3月時点のものです。