browser icon
You are using an insecure version of your web browser. Please update your browser!
Using an outdated browser makes your computer unsafe. For a safer, faster, more enjoyable user experience, please update your browser today or try a newer browser.

本日のお宿:コヴァラム・ビーチ

         
  • 公開日:2010年10月20日
  • 最終更新日:2022年6月3日

コヴァラム・ビーチは小高い岬の根元にあるバスターミナルを境に、右側と左側では様相が一変します。
海に向かって右側はローカルなビーチなのですが、左の坂道を下るとお土産屋やレストラン、そしてホテルなどがたくさん建ち並ぶ賑やかなビーチが広がるエリアとなります。

私も今回、その左側のビーチ沿いにある「ホテル・サンセット(HOTEL SUNSET)」という宿に泊まりました。小さなホテルでしたが、シーズンから外れていたので空いているようで、フロントのあんちゃんの「何泊するのか?」の問いに「2、3泊かな」と答えると、「そらなら一番良い部屋をやろう」とくれたのが三階の106号室でした。(でもなんで三階なのに106号室なんでしょうかねえ?)

この106号室はベランダ伝いに105号室の前を通り抜けて行くのですが、その部屋がベランダのどん詰まり(と言ってもそこには二部屋しかないのですが)にあるために、ベランダは106号室専用のものとして利用できます。部屋は実に質素な作りでエアコンやテレビもなく、天井に取り付けられた例の扇風機が部屋の空気をかき回していました。ただ実際に泊まってみるとやはり扇風機だけではかなり暑く、その上この地域は停電が多いため、夜半にたびたびその扇風機すら止まってしまうという事態に陥り、そうなると比較的涼しいベランダに出て、蚊に喰われながらひたすら電気の復旧を待つ、といったことになってしまうのでした。

さらに水事情も悪く、水を溜めておくタンクの管理を(ホテル側が)怠ると、シャワーはおろかトイレの水も流せないという悲劇が起こるため、お陰さまで「常にバケツ一杯の水は確保しておく」という自己防衛の習慣を身につけることができました。

しかし、そんな部屋から表を見ますってえと、

ほら! 開け放ったドアと大きな窓からは、こんなに美しい青い海が見えるのです!なんたってベランダのどん詰まりの部屋ですから、ドアだって開けっ放しでいいのです。

なのに不思議なことに、部屋の中にほとんど風が入って来ないんですよねえ・・・

そしてもう一度ベランダに出ますと、なんと海は本当にすぐそこ、直線距離にしてほんの100mくらいのところに波打ち際が迫っていて、一日中波音が聞こえて来るという環境なのです。まあオフシーズンではありますし、エアコンもなく停電、断水がひんぱんに起きるホテルではありますが、これであーた、一泊400ルピー(約800円)なんですから文句なんかあるわけないのです。

日本だったら海の家にも入れない金額で、こんなに海の近く、しかも南インド随一の美しさと言われるコヴァラム・ビーチを間近に眺め、そしてその波音を枕に眠ることができるなんて、こんな幸せなことはそうそうないと思うのであります。

ただまあここにいる間、あまり熟睡はできませんでしたけど・・・

次のページへ行く

目次へ行く前のページへ行く

ブロックプリントの版木