その後いかがお過ごしでしょうか。
20日は二十四節気のひとつ大寒です。
まあ読んで字のごとく「すっげーさみー」季節ということなわけですが、それでも一年を24で割った二十四節気のうちの最後のひとつということで、次はもう初めに戻って「立春」になるのです。
そういえば早くも冬至から一ヶ月が過ぎ、夜明けも若干早くなり、また日の入りも少し遅くなったのがわかります。
しかし受験生はまだしばらく厳しい冬が続きます。
がんばれ受験生!
見事合格の暁には、タイガーマスクがカバンをプレゼントしてくれることであろうぞ。
というわけで相変わらずのタイガーマスクブームですが、ホント世の中には偉い人がいるものだと思います。
でも、なにも人になにかあげるのだけが偉いわけではありません。
誰にも注目されなくても、虎の覆面をかぶらなくても、その立場立場で人のために尽くす、そういうのが偉いのだと思います。
たとえば常日頃から私が「偉いなあ」と思っているもののひとつに、「ら行」があります。
そう、あの五十音の「ら行」です。
ご存知の通り五十音というのは「あ」から始まり「ん」で終わるという序列ができています。
誰がどのようにこの順番を決めたかは知りませんが、先頭に来る「あ行」に関して言えば、これはもう母音だけで固めたグループで、いわば「選抜組」なわけです。一番人気の五音であり、CDを出せばおそらく売上ベスト5をこの五音で占めることでしょう。
でまあその後は「か行」が来ます。
これはたぶん「家業を継ぐのは大切だ」という教えから「か行」を二番目に据えたのではないかと私は考えています。
いえ、自動変換で「か行」と出そうとしたら「家業」が出たからこじつけで言ったわけではないですってばあ。
じゃあ次の「さ行」は・・・
あはは、「作業」って出たぞ。
これはたぶん「作業は大切だ」という教えから三番手に付けたのではないかと私はずーと昔から思っていました。
で、次は・・・あ、か、さ、た・・・だから「た行」か・・・
T、A、G、Y、O、U、っと・・・
ちっ、
最初に出たのが「タ行」かよ・・・ダメじゃん。
あー、私はなにもそういうこじつけとかダジャレを言って、みなさまのご機嫌伺いをしようとしているのではなかったのでした。
とにかく五十音というのは「あ行」から始まって「か行」「さ行」「た行」「な行」「は行」「ま行」と五つの音のグループが続き、次の「や行」では三つの音だけのグループが来るわけです。
なので普通は「あー、これであとはグループに入らない『わ』と『を』と『ん』が来ておしまいだな」と思うわけです。つまり最後にハンパモンをくっつけているのだなって。
ところが実際は、「や行」の後ろに「ら行」がいるじゃあありませんか。
「ら行」はちゃんと五音がそろったグループです。
そりゃあしりとりなどではとかく嫌われる「ら行」ではありますが、歌の歌詞を忘れた時などには活躍する「ら」や「る」の所属するグループです。
あのレレレのおじさんだって「ら行」なしには存在し得ないのです。
そんな立派なグループでありながら、三音しかない「や行」の後に回るとは、実にあっぱれな振る舞いだと感心せずにはいられません。
菊池寛の「形」という作品で、戦国時代の侍大将である中村新兵衛を讃える言葉に「先駆けしんがりの功名を重ねる」というのが出て来ます。
戦の場面においては我先に突進する「先駆け」と並び、退却の時に最後尾について味方の安全を確保する「しんがり」も危険が多く誉ある任務なのです。
つまり五十音における「ら行」は弱い立場である「や行」の後ろについて、自らの身を挺して「や行」の、さらには五十音全体の安全を確保するという位置についているわけなのです。
えっ? じゃあ「わ」と「を」と「ん」はどうしたのかって?
たぶんその三音は「ら行」に従う忠犬のような立場にあり、「ら行」と行動を共にして常に最後尾の警護を担当しているのです。
でもってたまに「わを~ん」などと鳴いたりしているのでありますよ。
とにかく人知れずがんばってるというのは実に美しい、ということが言いたかったわけで、たまにはそういうものにも目を向けて感謝してみるというのもいいのではないかと思う次第なのであります。
*このメルマガの後半へ続く
〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。
*このメルマガの前半からの続きです。
といったところで今回のメルマガはこれにておしまいです。
私の大好きな歌のひとつ、ウルフルズの「暴れだす」の歌詞に
♪人のためにできることはあぁってもぉ~
♪人のために生きることがでぇ~きなぁ~い
というのがあります。
人のために本気で何かをするというのは難しいことなのでしょうね。
はい、私も出来ていません。
さらにお風呂などでこの「暴れだす」を歌ってみると、途中の歌詞がわからなくて「らららら~」となってしまうのであります。
「ら行」よ今夜もありがとう!
それではまた来週まで、
ごきげんよう!