クリシュナのバターボールを右手に見ながら少し進むと、おびただしい彫刻の施された巨大な石が見えて来ます。
バターボールを散々見た後にまた石でなんですが、とにかくここマハーバリプラムは石の町なので仕方ないのです。この巨大な石のレリーフは「アルジュナの苦行」と呼ばれるもので、かのガンジス河が地上に降りて来た話(そういう神話があるのです)を題材にしたものです。
ほら、あの石と石の切れ目、というか窪みを天から降り注ぐガンジス河に見立てているわけです。
とにかくものすごい数の神様や人、動物などが彫られていて、バターボールとはまた違った感動を与えてくれます。なにしろこのレリーフは幅が約29m、高さが約13mもあり、世界一大きな石のレリーフとして、先にご紹介した海岸寺院、ファイブ・ラタとひっくるめた「マハーバリプラムの建造物群」として世界遺産に登録されているのです。
しかし、そんな歴史的学術的芸術的に貴重な遺跡の価値などわかろうはずもないヤギたちは、毎日こんな風にありがたい神様を足場にして、この壁を登ったり下りたりしているのであります。まったく日本じゃ考えられないことですが、必要以上に囲いをつけてしまわないところがインドらしくていいのかもしれません。
でもまあせめて、
フンは飼い主が責任を持って持ち帰りましょう!
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