ラーメシュワラムから次の目的地トリチーまで、再び乗り合いバスの旅となります。事前の調べでは、トリチー行きのバスは10時以降に30分おきに出ているとのことだったのですが、早め(9時ちょっと過ぎ)にバスターミナルに着いたところ9時30分発のバスがあるとのことでした。
そもそも「10時以降に~」という情報もこのバスターミナルで仕入れたものだったのですが・・・
まあ予定より早めに出発できるというのはいいことです。
なにしろトリチーまでは260Km以上ありますので、少しでも早く出発して明るいうちに到着して欲しいのです。
さて、バスの席は個人的に「特等席」だと思っているここ、最後列に陣取りました。ここならこの乗降口からばんばん風が入って来ますし、なにより乗り降りする人たちや車内全体を観察できるのがいいのです。
ただしいちばん奥は足が窮屈になりますので、通路の位置に座るのがポイントなのです。
9時40分(30分の出発じゃなかったのかよ)、数人の乗客を乗せて出発したバスは、途中のバス停(というか道端)で乗客を乗せながら進み、インディラ・ガンディー・ブリッジの手前では立ち乗りの客も出るほどになりました。
そんな橋のたもとのバス停から乗り込んで来た人たちの多くは、大きな荷物を持っています。
このおばあさんもそんな中の一人で、大きなバケツを他の乗客の手助けを借りながら、よっこらしょという感じで持ち込んで来たのですが、バケツの中はいったい何なのでしょう。しかしバケツには布が掛けてあるので中が見えません。
私は自分の足下に置かれたこのバケツの中身が気になって気になって仕方がなく、ついに我慢ができなくなっておばあさんに中を見せてくれるように頼みました。
するとおばあさんはちょっと照れたように笑いながら、布をめくって中を見せてくれました。ほおほお、魚ですか。
なるほど、このおばあさんはバスに乗って魚を売りに行くわけですね。
きっと内陸の街なら少しは高く売れるのでしょう。
と思ったら、おばあさんは橋を渡ってわりとすぐのバス停で降りて行ってしまいました。その辺りはまだ海から近い場所なのですが、こんなところでも島で売るよりマシなのでしょうか?
それとももしかしたらこの辺りでは、「ラーメシュワラムの魚は脂の乗りが違ってうまいんだよなあ~」という定評があるのかもしれません。
いずれにしてもおばあさんの魚が少しでも高く売れることを、心より願う次第なのであります。
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