〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。 2010年3日(月) チェンナイ→ヴィシャカパトナム 晴 32~34℃くらい VOLVOのバスは揺れも少なく乗り心地は良いが、やはり寝台列車のようには眠れなかった。 5時頃、どこかの街角で何人かが降りて行き、別の何人かが乗って来た。 まああと一時間くらいだろう思っていた矢先、「ヴィシャカパトナムまで192km」の看板を見て絶望する。 しかしバスはその後すぐに休憩に入った。 20分の休憩と聞き、すぐにトイレに駆け込む。 ヴィシャカパトナムに着いたのは9時過ぎだった。 |
【以下の解説は2013年2月15日のものです】
〔以下メモに解説を加えて〕
2010年3日(月) チェンナイ→ヴィシャカパトナム 晴 32~34℃くらい
VOLVOのバスは揺れも少なく乗り心地は良いが、やはり寝台列車のようには眠れなかった。
飛行機でもそうだがこの高級バスでもよく眠れなかった。たぶん椅子の高さと足の長さが関係しているのではないかと思う。背もたれを倒して寝ようとすると、尻が前方にずるずる滑って行ってしまいとても寝づらいのである。
それでも音楽を聴きながら何度かウトウトし、目が覚めると午前3時。その頃からまたムクムクと便意が襲い始めた。 バスの到着は5時と聞いていたので、それまでなんとか我慢する。
昨夜のトイレでの踏ん張りが足りなかったのか、またもや身(実?)の危険が迫って来た。 事前に聞いていた到着時刻ならあと2時間足らずなので、なるべく体を動かさない様にして、ひたすら音楽で気を紛らわすのである。
5時頃、どこかの街角で何人かが降りて行き、別の何人かが乗って来た。
インドではこうした長距離バスでも、途中で乗客を乗せることがある。そうした乗客はちゃんとしたチケットなど持っていない。彼らは街角に立ち、近づいてくるバスに走り寄り、バスの助手と交渉して乗り込んで来るのである。 で、こうして新たな乗客が乗り込んで来るということは、まだ終着点はそう近くないということである。ああ、神様なにとぞお助け下さい。
まああと一時間くらいだろう思っていた矢先、「ヴィシャカパトナムまで192km」の看板を見て絶望する。
「焦りは便意を助長する」これはベンサムの言葉である(うそ)。とにかくなるべく心に余裕を持てるよう、目的地はもうそう遠くないと自分に言い聞かせていたのに、すごい事実を突きつけられたわけである。 この距離では時速100kmのスピードでぶっ飛ばしても2時間かかる。神は私を見放したもうたのか。
しかしバスはその後すぐに休憩に入った。
捨てる神ありゃ拾う神あり。神様は今度は救いの手を差し伸べられた。ありがたやありがたや。
20分の休憩と聞き、すぐにトイレに駆け込む。 今回はじっくり粘ってからトイレを出ると、バスの前でM君がバスの助手たちと3人で立っていた。どうやら他の乗客はすでに乗り込んでいたらしい。 6時出発、休憩は5分だけだった。
インド人は時間にルーズだと思っていたが、それは遅れる方にだけルーズなのではなく、早める方にもルーズだったらしい。みんななんで15分も早く乗り込んじゃうんだよ。
ヴィシャカパトナムに着いたのは9時過ぎだった。
結局あの距離表示の看板を見てから約4時間走ったことになる。5分とは言えあの休憩が無かったら、今頃どうなっていたかと考えると恐ろしい。
街の入り口のような辺りで降ろされる。 荷物を出すのにRs.10払う。
バスは市の中心地でもなく、またバスターミナルでもないところで停まった。 バスの荷物室に預けていた荷物を受け取るのに10ルピー必要らしいが、そんなルールは初めてだったので、近くにいた男に「10ルピー?」と尋ねると、その男は頷きながらバスの助手に10ルピー渡していた。私も同様に助手に10ルピーを渡し荷物を受け取ったのだが、先ほどの男が「10ルピー返せ」と言って来た。どうやらその男は、私が10ルピーを持っていないと思って立て替えのつもりで払ってしまったらしい。でも私もちゃんと10ルピー払っていたので、悪いと思ったが知らんふりを決め込んだのだった。
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