〔当時のメモより〕 *金額に関しては当時1ルピーが約2円だったので、ただ単に2倍にすれば円価になります。 2010年5月2日(日) チェンナイ→ヴィシャカパトナム バスは6時頃来た。 途中バススタンドに寄り、本格的に走り出したのは7時頃だった。 少しお腹の調子が悪かったが、下痢止めを飲み、音楽を聴いて寝ようと努める。 9時40分頃休憩 トイレは裸電球が灯っていたが、バスに行かれてしまうのが怖くてM君に待っていてもらう。 トイレを出てもまだみんなは食事をしているらしく、バスは出発する気配もない。 |
【以下の解説は2013年2月13日のものです】
〔以下メモに解説を加えて〕
2010年5月2日(日) チェンナイ→ヴィシャカパトナム
バスは6時頃来た。
結局あれだけ焦って出発予定時刻の5時30分前に到着していても、そこはインドなのでバスは遅れて来る。
確かにいいバスで、エアコンも効いているし、リクライニングシートは前列が倒されても圧迫感は感じず快適。
VOLVO社製のバスはその値段通り高級感漂うものだった。もっともこれまで窓ガラスもドアもないような路線バスで南インドを周って来ていたので、かなりオンボロの観光バスに乗ってもそう感じた事であろう。
ただ前方のテレビで上映されているタミルムービーの音声が、頭上のスピーカーからもガンガン流されていてうるさいったらありゃしない。
「タミルムービー」は南インドの言語のひとつタミル語で制作される映画のこと。一昔前日本でも流行った「踊るマハラジャ」もタミルムービーである。ムンバイ(旧ボンベイ)で制作される「ボリウッド」と呼ばれる映画とはひと味もふた味も違い、南インドの映画はコメディー色が強くストーリーも奇想天外で見だすとなかなか楽しい。 しかしだからと言って逃げ場のない車内での大音響は勘弁して頂きたい。
早々にイヤホンで音楽を聴いてしまう。
そんな時に威力を発揮するのが音楽プレーヤーである。さっそく愛用のソニーのウォークマンを取り出し、外の音は完全にシャットアウトしてしまうのである。
途中バススタンドに寄り、本格的に走り出したのは7時頃だった。
バスはチェンナイの街中をしばらく走り、郊外(たぶん)のバスターミナルでまた乗客を乗せた。そしてそこからようやく目的地目指して快走し出したのであった。
少しお腹の調子が悪かったが、下痢止めを飲み、音楽を聴いて寝ようと努める。
マハーバリプラムでは充分体を休めたつもりでいたが、ちょっと気を緩め過ぎてビールを飲み過ぎたかもしれない。 神様はその辺をちゃ~んと見ていて、これから私に罰を当てるのである。
9時40分頃休憩 どうやらここで夕食タイムらしい。 眠かったこともありそのまま寝ていようかとも思ったが、やはり外に出て手足を伸ばしておこうとバスを降りたその瞬間、急に便意に襲われ真っ暗な中トイレへ行く。
本当にそれは急にやって来た。でもそれが休憩時であったことは不幸中の幸いであった。もしあの時私が面倒くさがってバスを降りなかったら・・・考えただけでも恐ろしい。
トイレは裸電球が灯っていたが、バスに行かれてしまうのが怖くてM君に待っていてもらう。
食堂の裏手に独立して建てられたトイレはトタン貼りの粗末なドアで、10ワットか20ワットくらいの裸電球がぼんやりと灯るような陰気なものだった。ただ床のコンクリートは掃除したばかりのようで、全面が水で濡れてはいたがなかなかきれいな状態だったのが救いだった。
トイレを出てもまだみんなは食事をしているらしく、バスは出発する気配もない。
切羽詰まった状態でもあり、またバスに置いて行かれる事態だけは避けたいとの思いもあったので、とにかく素早く用を足しトイレから出た。しかし他の乗客はまだのんびりと食事をしており、バスはしばらく出発しそうになかった。 後から思えば他人の食べ終わるのをぼんやり待っているのではなく、もう一度ゆっくりトイレに行き直しておくべきだったのである。