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2010年11月19日:パインズクラブ通信 第401号

         
  • 公開日:2022年8月19日
  • 最終更新日:2022年8月21日

その後いかがお過ごしでしょうか。

11月も折り返し、日に日に寒くなって参りました。
みなさまお風邪などお召しではございませんでしょうか。

さて、前回は400号記念ということで、過去のメルマガなどを引っ張り出してみたわけですが、それによってどうやら私がメルマガに同じネタを複数回使っているのではないかという疑惑が出て参りました。

それはクリスマスネタ(プレゼントが干し柿だったってやつ)なのですが、当時(2002年12月)まだ読者でなかったのにそのエピソードは知っているという方が現れたのです。

あっ、申し遅れましたが、ショップ・オブ・ザ・イヤーへのたくさんのご投票並びに温かいコメントの数々、誠にありがとうございました。
みなさまから頂きましたコメントを胸に、また一年がんばって参ります。

とまあ、そんなコメントのひとつにそれが書かれていたのですが、自分では同じネタは使わないという方針でやっているつもりだったので、ちょっとうろたえてしまったのです。

まあ当時のメルマガを読んでいなくても、あの話を知っているというのはあり得ないことでもありません。
たとえばあの干し柿のプレゼントを私の枕元に置いて行ったとうちゃん、いえ、サンタのおじさんとかなら知っているはずです。
また私の兄弟も同じ目に遭って、いえ、同じプレゼントをもらってますので知っています。
それから当時のご近所さんなども、私の意気消沈したプレゼントの報告を聞いて覚えているかもしれません。

しかし、そのような人たちがこのメルマガを読んでいるとは思えません。
仮にそんな身近な人が読んでいたら、恥ずかしくってやってけません。

なので、常識的に判断して、やはり私が一度出したネタを再度使ったということになるわけなのです。

まあ良く使われる言葉ですが、最近物忘れがひどくなってしまって・・・いやあ、歳は取りたくないもんですなあ、なのです。

そこで、そんな物忘れに対抗する策を思いついたのです。

確かに私もだんだん物忘れがひどくなって来ているのですが、そんな人のご多分に漏れず昔のことは良く覚えています。
ということは、覚えておきたいことを「昔」にしてしまえばいいのです。

でもタイムマシンがあるわけではないので、過去や未来に行くことはもちろん、ある出来事を一気に過去に持ってくこともできなさそうです。

しかしそこで思い出したのが「エイジング装置」というものです。
「エイジング」というのは最近よく耳にする「アンチ・エイジング」という言葉の反対(本当はアンチ・エイジングがエイジングの反対語なので、そもそもこの説明が反対なのですが、そんなことを言うと反対にわかりづらくなるので反対のままで行きますが)で、意味は「老化」ということになります。
つまりエイジング装置とは人工的に「老化」させるという恐ろしい装置ということになるのですが、これは主に工業製品などの経年変化を見るために使うもので、たとえば短時間に寒暖を繰り返したり、水を掛けたり、ターンテーブルでくるくる回したりして、あたかも製品が長年使い込まれたような環境に置いて、その性能の変化を調べたりするのです。

しかし記憶の場合は相手が脳みそですから、寒暖はできなくないとしても、水を掛けたりくるくる回したりするのは難しいです。というか、そんなことをしちゃいけません。
私が言いたいのはそういうエイジング装置の仕組みを真似ることではなくて、考え方を真似るということなのです。
つまり人工的に「昔」を作り上げる、というか、相対的に「昔」にしてしまおうということなのです。

私が思うに記憶というのは満員電車の乗客のようなもので、先に乗った者が車両の奥へと押し込まれてしまい、降りようと思っても降りられない状態になってしまうのと同じで、昔の記憶は忘れづらいということなのです。
そして反対に後から乗った乗客は入口ギリギリの所に乗っているために、ドアが開くたびに本人の意思とは関係なくホームへ降りなければならなくなってしまうのと同じに、最近の記憶は何かの拍子に(たとえば歩く時の振動で)ぽろぽろとこぼれ落ちてしまい忘却の彼方へと旅立って行ってしまうのではなかろーかと思うわけです。

じゃあどうすればいいのでしょう。

まず満員電車で考えてみましょう。

満員電車の入口ギリギリのところで、足はつま先立ち、手は入口上部の内側で突っ張り、ああ、はたしてこれでドアに挟まれることなく乗れるだろうかという状態から、これで大丈夫だ!という状態にするにはどうしたらいいでしょうか。

はい、正解はさらに後から乗客が突進して来て、自分の体を入口から30cmばかり内側に押し込んでくれ、さらにその人が先ほどの自分みたいに手を入口の内側上部でぶるぶる振るわけながら突っ張ってくれたら、これでもう自分の身は安泰となるわけです。

これを記憶に応用しますと、覚えておきたい記憶の後からどんどんどんどんいらない情報を脳に送り続けて、その忘れてはいけない大切な記憶を脳の奥底深く押し込んでしまうのです。
そうするとその記憶は相対的に見て「昔」のものとなり、忘れづらくなるということなのです。

どうです、ナイスなアイデアでしょ。

で、その後から詰め込む「いらない情報」には、このメルマガが打ってつけだと思いますので、ぜひこれからもお読み頂きたいと、こんなところでちゃっかりお願いすることだけは忘れないのです。

はい、もちろん読んだあとは歩くたびにぽろぽろ忘れてしまって構いません。

またそうしてもらえれば、同じネタを何度も使えて一石二鳥なので、逆にありがたいのであります。

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

といったところで今回のメルマガはこれにておしまいです。

メルマガの内容は忘れても、「このメルマガが毎週届く」ということだけでも覚えていて頂けましたら嬉しいな。

それでは来週まで、

ごきげんよう!

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