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2008年5月30日:パインズクラブ通信 第310号

         
  • 公開日:2022年8月15日
  • 最終更新日:2022年8月20日

暦の上では・・・

早いもので「風薫る」とか「新緑が目にまぶしい」とか「初ガツオをガツガツ喰いてえ~」とか言っていた5月も終わり、日曜日からは6月です。
そして気が付けばすでに沖縄方面では梅雨に入り、本州でも梅雨の走りなのか最近雨の日が多いようです。

とまあ、こうして日本列島は今年も着実に夏に向かっているわけですが、私は昨夜早くもホタルを見ました。

場所は地元にある「ほたる公園」でした。
まあホタルがいるから「ほたる公園」という名前なわけで、これがカメがいたら「カメ公園」、タンチョウヅルがいたら「タンチョウヅル公園」、ピグミーマーモセットがいたら「ピグミーマーモセット公園」、ゴールデンライオンタマリンがいたら「ゴールデンライオンタマリン公園」、ジュゲムジュゲムゴコーノスーリキレカイジャリスイギョノ・・・もうやめましょ、あほらし。

とにかく「ほたる公園」にはホタルがいるわけでありますが、それは自然のものではなく、地元のボランティアの人たちの手によって育てられ、守られているものなのであります。
そしてそのボランティアの人たちはホームページなどを通じて、市民にホタルの生育状況などをお知らせしてくれており、つい最近今年初のホタルの発生(?)が報じられたのです。

で、早速行ってみたわけです。

時間は7時40分頃が一番よく見られるということで、その少し前に公園に着くようにしました。
この公園はそれほど大きいものではなく、大きな木々を背景としたちょっとした湿地帯と、その手前に遊歩道があるだけのもので、すでに何人かの人が遊歩道から湿地帯を熱心に見つめておりました。

どれどれ・・・本当にホタル、いるのかな?

とその時、遠くで淡い緑色の光がふわ~と闇に浮かび上がり、ふらふらと動きそしてまた消えて行きました。

ああ、ホタルです。

いやあ、ホタルを見るのなんて何年ぶりでしょう。

確か最後に私がホタルを見たのは、インドのゴアからバンガロールに向かう夜行バスが、山の中のドライブインに休憩で止まった時でした。

あの時はバスのスタッフがいち早く降りて行ってしまったために、休憩時間がどのくらいあるのかわからず、そのため時間のかかりそうな食事はせずにトイレだけ済ませようと外の公衆トイレに行ったものの、公衆トイレらしき建物には電気がまったくなく真っ暗闇であったので、仕方なくそこら辺の草むらで立ちションをしたのでした。

私は漆黒の闇に対峙して用を足していたのですが、その暗闇の中になにやら光るものを見たのです。
その光はせわしなく点滅を繰り返していました。そして気が付けばその点滅はひとつやふたつではなく、十、いや二十くらいはいたでしょうか。
とにかくその不思議な点滅する光は、ふわふわと闇の中を漂っていたのです。

あっ・・・ホタルだ。

私がそう気付くのには少し時間がかかりました。なにしろインドとホタルというイメージがすぐに結びつかなかったのです。

おお、インドにもホタルがいるんだ。そしてそれは今私のすぐ目の前に、手を伸ばせば届きそうな所に、踏ん張ればおしっこをひっかけられそうな所に飛んでいるのです。

しかしその光がホタルのものであるとわかったとき、私はなんだかうれしさよりも寂しさを感じてしまいました。すでにインドに来て1ヶ月近くが経ってはいましたが、まだ旅は始まったばかりで特に望郷の念など抱いていないはずだったのですが、なぜかホタルの淡い光を見つめていると、そんな寂寥感がふつふつと湧き上って来るのです。ホタルの光には、そんな不思議な力があるようです。

そして昨夜、久しぶりに見た日本のホタルは、インドのものより点滅のスピードがゆったりしていて、さらに寂寥感を漂わせておりました。
まさしくお盆の時季に群れ飛ぶホタルは、彼岸より舞い戻ったご先祖様たちの魂が姿を変えて漂う様に思えるわけです。

さて、私のご先祖様の光はあの中のどれだろうか・・・

って、

まだお盆じゃなくて5月じゃん!

 

*このメルマガの後半へ続く

〔本題〕実際のメルマガではここに新着情報などが載ります。

*このメルマガの前半からの続きです。

 

そんなわけですでにホタルも飛び始め、夏に一歩ずつ近づいているわけです。
なので私の仕事場を夏の強烈な日差しから守る使命を帯びたキュウリたちも、そうのんびりとはしていられないのです。

で、そのキュウリたちの生育状況はと言いますと、

あまりよろしくない!

というのが実情であります。

植えた4本の苗のうち、一本は地上1mほどに成長したのですが、あとの三本は70~80cmといった具合でして、ここにきて差が出て来てしまったのです。

またそれに加えて早々に花を咲かせ、キュウリの形に変化しつつあった茎もその成長を止めてしまい「キュウリ」に成らず、ただのちょっとイビツな茎のままなのであります。

これって栄養不足なのでしょうか?

こりゃ、早急になにか策を講じないと、目標の梅雨明けまでに二階の窓を葉で覆うのは難しい状況になってしまいそうです。

次の休みの日には肥やしを買って撒いてみましょうかねえ。

キュウリよ、すくすく育て!

そしてご先祖様を乗せる馬となれ!

すでにホタルは群れ飛び、お盆はもうすぐそこなのだ。

では、今週はこの辺で失礼致します。

また来週まで、

ごきげんよう!

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