ライプールでの宿はバスターミナル裏にある「ホテル・ガンパティ(HOTEL GANPATI)」に決まりました。写真左側のミニ商店街みたいなところの二階部分がすべて客室になっています。ここは正確にはバスターミナル裏というよりバスターミナルの建物自体で、バスの発着場とは背中合わせの位置になります。
このホテルはライプールに到着してまず一番最初に飛び込んだところなのですが、部屋の仕様と料金が折り合わず、一度はやめて他のホテルを当たってみたところどこも満室で入れず、やむなく戻って来てのチェックインとなりました。
部屋の仕様というのはツインのベッドルームがなく、すべてダブルベッドとなってしまうため二部屋取らなければならないということで、従って部屋代も折半とはならず、シングル利用の料金で880ルピー(約1760円)かかってしまうのです。
手持ちの現金はもう2千ルピーを切っていて、さらにこのホテルではT/C(旅行小切手)が通用せず、それを両替するには銀行まで行かなければならないとのことでしたので、なんとも心もとない状態になってしまいました。さすがは先住民族の多く住むバスタル地方の玄関口だけあって、ホテルのちょっとしたスペースにも先住民族の工芸品が飾ってあったりして、たまには外国人観光客も泊まることがあるのかなとも思うのですが、フロント係りのあんちゃんを始めとして従業員はほとんど英語が話せず、さらに外国人の扱いにも慣れていないようで、T/Cの両替に関して尋ねた時にも思うようにこちらの意思が伝わらず、かなり険悪な雰囲気になってしまいました。(どうやら私が連呼する両替の「Exchange」という言葉を、先払いで多めに払った金額のおつり「Change」をしつこく要求していると勘違いしたようでした)
部屋はだいぶくたびれた感じで、Mくんの部屋は夜中にエアコンが壊れ部屋を引っ越すという事件があったようでした。私の方はと言えばエアコンは動いたものの、テレビのリモコンがバラバラになってしまっていたためにチャンネルを変えるのにいちいちテレビのところまで行かなければならず、それでいてチェックアウト直前に「もしかしてリモコンを壊したのが自分だと思われたら困るな」という不安がむくむくと湧きあがり(なにしろフロントの人とはケンカ寸前にまでなってしまっていたので)、急きょバラバラになっていた基盤とラバースイッチをぱっかり割れたプラスチックケースに挟み込み、持っていたセロハンテープで貼り付けて直すということまでしなくちゃならなかったのであります。
しかしチェックアウトの時にはあちらも、「やれやれ、これでわけのわからない外人が出てってくれるぞ」と安心したのか若干の笑顔も見られ、出発の時間まで荷物を預けたいというこちらの頼みも快く引き受けてくれました。
やはり言葉というのは大切ですねえ。
[dfads params=’groups=39&limit=1′]